グンブロ広告

ビジネスライセンス料  3,000円/月

飲食関連事業用 ライセンス 毎日1セット広告  1,600円/月

お問い合わせは、 info@gunmawen.net

本広告は、30日以上記事の更新がされませんと自動的に掲載されます。 記事が更新された時点で、自動的に破棄されます。  

Posted by 株式会社 群馬webコミュニケーション at

2009年12月13日

八ッ場のちっちゃなリンゴを添えて、書籍販売を

 本日は、本来ならば一昨日の11日の県議会「八ッ場ダム特別委員会」傍聴記を記す心づもりでいました。
ですが、連日、一日遅れないし、記せなかった事例もあり、時は容赦なく勝手に過ぎてしまいます。
 もはや手遅れも甚だしい若い日の、「将来の進路」として願わくば、時の最前線をキャッチする報道関係に進みたかった人間といたしましては、せめて昔日の夢に連なるべく“時の前髪”の数本の髪のその端でもつかんでいたいのか、ついえたあえかな願いというもの。
 ですので、今後は本日のことはその日のうちに(でも、一年の計と同じく、果たしきれないことがまた常)。

 なお、いずれ記すつもりですが、ヒトことで言えば、この日の「専門家等意見聴取」は、下流都県の被害の実態に関してですので、「防災」というダム反対派のウィークポイントを見事についた企画でした。とりわけ休憩後の二部にての、ゼロメートル地帯、江戸川区土木部長はまさに“タダモノならぬ”明晰かつ覇気にとんだな語り口にて、利かせどころを力説する演技派ぶりで、場内を魅了。拍手が何度が起きてました。
 徴収会前の10分ほどの委員会の話し合いでは、「賛否両方の意見を聴くべきでは」との提案が黒沢県議から提出。しばし、紛糾しましたが、聴衆会の定刻が迫っているので、終了後に再開ということにて決着。今月25日までに次の講師の候補持ち寄り選定となりました。

 ヒト言多すぎるオバさんのためか、ヒト言が長くなりました(蛇足ながら、これもヒト言ならぬ1行多しですね)。
 本日は「八ッ場のこれからを考える」という緊急集会が高崎市役所近くの会場であり、書籍販売でお世話になりました。
 集会本筋のことは、主催者の皆さんが報告されることですし、シンポジウム場内には時折り、チョイ見に入らせてもらっただけですので、相もかわらぬ枝葉末節のことのみを。
 参加者は一階のここの定員は275席ですから、参加者は250名はいたでしょうね。
 地元ということもあり、参加団体の皆さんの多くは顔みしり。県教組、国労さん始めこの間、30年近くに及ぶ各種市民運動でお世話になったり逆に共闘関係でお手伝いしたりの常日頃おしりあいの皆さん達。市民運動の金太郎アメ的なオバさん組の一人として動き回っていた頃に比して、ご無沙汰がちだったので、旧かつを温められて良かったです。
 
 なお特筆すべきは、八ッ場現地の方も複数見えたことです。
 この手の集会に参加することは、どちらのご意向の方にとっても、大変な勇気が要ります。
 佐野中のお一人、(しかも、本欄もと゜こかの機関にチェックされているので、)Aさんといたしましょう。誘われていたらしいのですが、迷ってらしたので「いらしたら、いいじゃないですか」と前の日、声かけを致しました。
 そして、ついつい鳩山さんの「絆」にあやかって、その絆づくりのためにさりげなく、私の立場内での奔走。次の一手につなげられたものと思います。

 記念すべき県内で初の書籍販売。
 で、ひらめいて、心ばかりの感謝の意味で、八ッ場のS農園のちっちゃなリンゴをお買い上げの方に進呈。
 通例、霜が降りないとフジにミツがはいらないのだそうで、11月半ばにならないと収穫できない品種ですが、今年は早くも完売とのこと。で、先日、お邪魔した時、私も進物用としての大振り粒ぞろいのリンゴは分けてもらえなかったのです。小粒でいわゆるハネダしものも数少なく、でもお味は抜群。それも今年は少ないみたいでした。
 しかも、職人堅気のご性質。良品以外は売らない主義。おしげなく「ほれ、持ってげや」と大袋で頂いてきたこともありました。でも、今年は「もってげ」というからいつもの調子で詰めだしましたら、「アンタねぇ、今年は全部でそれだけなんだよ」と制されたほどでした。 
 例年ですと、小粒のリンゴはジュース用にするらしかったのですが、割にあわないらしく、ここ何年かは止められたので春先まで残っていて、「もったいないね」と思い続けていたものでした。もぎ取りや箱詰めのお手伝いなどをしたことがあるので、例年の物量を知っているのです。
 そして、ある年は畑地にばらまいて、トラクターがけをしている場面に出くわして、もったいないがりやの私は、胸つかれ、思わず、この方が嫌がる写真を撮りました。
 だから、昨年は早めに手をうって、フリーマーケット用に分けてもらつて、格安で販売させてもらったものでした。
 
 出がけに急いで打ったポップ広告の「差し上げます」の付記には、「おかげさまで旨さで評判のS農園のリンゴは早くも完売になりました。ちょっと小さく、傷もありますが…」として、選んで頂く際にも「キズものですけれどお気を悪くしないでください」と言葉添えを致しました。ご理解くださって、うれしそうにポケットにねじこんでくださいました。

      全ての手順にダム建設ありの、八ッ場の現実 
 今年、収穫高が少なかったのは、天候不順にもよるでしょうが、やはりダム建設に起因しているのではないでしょうか。
 というのは、リンゴ栽培のご苦労は大変なものです。しかも厳冬の2月時の剪定作業などはしんどいものです。
 八ッ場を訪れて、国道沿いの水没地にあるリンゴ畑の奥に、80歳の老骨に鞭打って作業に余念のないSさんの姿をみつけだすとほっとするものです。
 しかし、昨年からは急激に進展をみせた各種工事。
 ダム反対を言い続けたこの方も数年来続く足腰の痛みもあり、、限界を感じられてか、リンゴ栽培を観念しそうになったことがありました。大いに悩んでいらして、逡巡していられたのです。人頼みの人件費に追われ、はた目にも経営的になりたたないことは明らかだったのです。
 来年も栽培するのなら、今、作業に取り掛からなければならないと。しないなら、寒中のあんな大ごとはしなくてもいいんだしと。とても不機嫌な選択の一時でした。ダム工事の急激な進捗度は、否応なくこの方の上にも迫ってました。
 私があれほど歯ぎしりしても、笛吹けど踊らずして、転流工の工事も進み、確かにもはや時間の問題になっていた時期でした。
 でも、この方の生きがいは、農作業。しかも誰よりもいち早くみごとに農事をこなし、田畑を輝かせておくのがモットーなのです。よくぞ非農家に生まれ大農家に縁あったとはいえ、しかも定年後に本格的に始められたとはいえと私はこの点は、敬服のまなざしで見つめ続けさせて頂いてまいりました。
 僭越ながら、叱られるのを覚悟で「いよいよ水没するまで、やっておくしかないじゃないですか。止めたらそれでおしまい」と申し上げたしだいでした。

 そして、ギリギリのところで決断されたようです。
 「あら、やるんですか」と声を放ちますと、「うん」といつもの調子でした。そして、目標定まって、体調も良くなられたらしく、5月の田植えは、一番乗りではなかったようですが、(今度はBさんとしておきましょう)からの情報によれば、「すげぇよやなぁ。あの年で一人で植えたよ」とお手伝いを頼まず、一人でこなされたとの由のことを知りました。
   
 何度も思いました、この方が農作業が出来る間に、そして八ッ場の自然がこれ以上切り刻まれないうちに、然るべき映像ができないかと。ために、先日も八ッ場関連の上映会があると知り上京したのです。
 昨年、厳寒期に沼田地区のリンゴ園の方が剪定している写真の地方版を見て、従事者のどなたも同じような完全防寒の恰好に、この方かと思って思わず、釘づけになってしまいました。そして、ダム反対運動の一員でありながら不謹慎にも(あぁ、この時点では早晩、ダムに沈むとされていた)八ッ場のSさんのリンゴ剪定姿の方が「ストーリィー性があるのになぁ」と。
 
 でも、意固地というか、信念のありすぎるこの方は、全てを正攻法でもっていくと拒否。しかも、少しでも妙な動きをすると、お出入り禁止の怒りの持主。
 人を見る目がなく、ヒトの吐く言葉をそのまま素直に丸のみして、この日もひとつ憂き目をみて「あぁ~」と思う私でも、約九カ年のおつきあいの中で、すこしは会得するものはあります。
 明日は、決して裏切られない八ッ場の自然界に接してこようと思っています。
 
 さて、またも長くなりましたが、そんなこんなのたかがリンゴ、されどリンゴのフジにまつわる周辺ストーリィなのです。
   


Posted by やんばちゃん at 23:59Comments(0)八ッ場だより