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レベル5にひきあげ
3/18 その三
これから、第5グループの「計画停電」に入ります。なんと、18時半~22時までの長丁場です。
取り急ぎ、直前の18時台の情報をお伝えします。
海外のマスコミ等で東電の決死隊のことが「フクシマ50」として評価されているようですが、本当にご苦労さまです。でも、こういう危険な仕事は、通例、下請け企業の請負いとなるのですが、そうではないでしょうね。
でも、どうして、東電は未然にふせげなかったのでしょうか。それに比べて東北電力は、女川原発を制御しています。それに、
「計画停電」もコントロールして、被災地の方たちをさらに苦しめ不便をかけることを回避してくれています。
【3月18日(金) 毎日新聞速報】 http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110318k0000e040104000c.html
福島原発:自衛隊 3号機に向け放水を再開
<福島原発>自衛隊 3号機に向け放水を再開
【2011年3月18日 15時39分 東京新聞速報】
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011031801000458.html
復興担当相新設など閣僚増強へ 仙谷氏ら念頭、法改正へ
【18時のNHKラジオニュース】
※「計画停電」のタイムリミットで末尾の概要しか記せませんでした。電気が復帰してから、録音テープをほぼ1時間半近くもかかってテープ起こししたニュースが、その後、アップしたのに消去してしまったのです。 が、やはり末尾に記したニュースの詳述だけでもと再度、テープ起こししましたので、以下に掲げます。
① 福島第一原子力発電所であいついでいる事故で、原子炉内の核燃料の損傷が大きく外部に放射性物質が漏れていることから、経済産業省の原子力安全・保安院は事態の深刻さを示す国際的な基準に照らして評価をした結果、32年前にアメリカで起きたスリーマイル島原発での事故と同じ「レベル5」に引き上げました。
② 福島第一原子力発電所3号機を冷却するために、自衛隊は各地の航空基地から集めた消防車を使って、今日、午後2時前からおよそ40分間放水作業を行いました。
この後、東京消防庁の消防車が放水を行う予定で、深刻な状況にあるとされる3号機の冷却を急いでいます。
福島第一原子力発電所の3号機と4号機はいずれも使用済み燃料を保管したプールが冷却できない状態になっており、このままでは放射性物質が大量に漏れ出す恐れがあります。このうち、3号機について自衛隊は昨日、ヘリコプターと消防車を使って、上空と地上から放水作業を行いましたが、依然としてプールの水位が低い状態が続いていると見られています。
このため、自衛隊は今日も地上からの放水作業を行うこと決め、全国の航空基地から集めた特殊な消防車6台が午後2時前からおよそ40分間にわたって放水を行いました。6台は一台づつ、3号機の近くまで前進して放水を行いました。
これに続いて東京電力の協力会社の社員が在日アメリカ軍から借りた消防車1台を使って、放水を行ったということです。
放水した量はこの7回で合わせて50トンだということです。
放水作業について、航空自衛隊トップの岩崎シゲル航空幕僚長は記者会見で、「映像を見る限り、水は本体に届いているものと思う」と述べ、放水した水は原子炉の建屋に届いているという見方を示しました。さらに作業にあたる隊員の安全確保については、これまでのところ、隊員が浴びた放射線量は最大でも数ミリシーベルト以下で活動には支障がないと考えている。明日以降も放水活動をするかどうかは専門家の判断を待ちたいと述べました。
東京消防庁の放水作業は自衛隊に引き続きて、3号機で行われることになりました。 地上22メートルの高さから1分間に3トンの水を放水てきる屈折放水装置を使って、高い位置から行うことになっています。
③今回の地震で津波が押し寄せた地域の面積は、少なくとも400平方キロメートルに及び、東京の山手線の内側のおよそ6倍にのぼることが、国土地理院の分析でわかりました。
国土地理院は被災地の上空から精密な航空写真を撮影し、被害状況の把握を進めています。この写真をもとに津波が押し寄せた範囲を推定したところ、被災地の地域、青森県の八戸市から福島県南相馬市までの地域で、少なくとも400平方キロメートルに及ぶことがわかったということです。これは東京の山手線の内側のおよそ6倍の面積です。
また、海岸から内陸6㌔の地点まで津波が押し寄せた地域が、複数確認されたということです。
国土地理院によりますと、まだ撮影できていない地域もあり、震災地域はさらに広いということです。
.............................
① 原子力施設でのトラブルの重大性を示す数値は、スリーマイル島と同じく「レベル5」と発表されました。
② 国土地理院の発表によれば、津波による被害面積は、およそ400平方キロメートルで、山手線の内側のおよそ6倍とのことでした。
.............................
なお、前のお知らせでご意見を聞いた、H・Sさんは、杉山さんとおっしゃいます。
責任所在を明らかにする意味で、ご本人の承諾を得まして、ご本人が記されたプロフィールを記させて戴きます。
.....................................
83年 東北大学大学院原子炉工学専攻修士課程修了。
同年から90年 三菱重工業 新型炉技術部、設計部勤務。
主に大間に計画されていた新型転換炉、もんじゅ、ふげんなどの設計に従事。ふげんでは事故隠しに加担。確率論的安全性評価など新型炉において、重大な事故をどう設定し評価するかという安全設計思想の分野に興味を抱いていた。
86年 チェルノブイリ事故調査を担当したことを機に原子力の安全性に疑問を抱くようになる。90年退社。
これから、第5グループの「計画停電」に入ります。なんと、18時半~22時までの長丁場です。
取り急ぎ、直前の18時台の情報をお伝えします。
海外のマスコミ等で東電の決死隊のことが「フクシマ50」として評価されているようですが、本当にご苦労さまです。でも、こういう危険な仕事は、通例、下請け企業の請負いとなるのですが、そうではないでしょうね。
でも、どうして、東電は未然にふせげなかったのでしょうか。それに比べて東北電力は、女川原発を制御しています。それに、
「計画停電」もコントロールして、被災地の方たちをさらに苦しめ不便をかけることを回避してくれています。
【3月18日(金) 毎日新聞速報】 http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110318k0000e040104000c.html
福島原発:自衛隊 3号機に向け放水を再開
<福島原発>自衛隊 3号機に向け放水を再開
【2011年3月18日 15時39分 東京新聞速報】
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011031801000458.html
復興担当相新設など閣僚増強へ 仙谷氏ら念頭、法改正へ
【18時のNHKラジオニュース】
※「計画停電」のタイムリミットで末尾の概要しか記せませんでした。電気が復帰してから、録音テープをほぼ1時間半近くもかかってテープ起こししたニュースが、その後、アップしたのに消去してしまったのです。 が、やはり末尾に記したニュースの詳述だけでもと再度、テープ起こししましたので、以下に掲げます。
① 福島第一原子力発電所であいついでいる事故で、原子炉内の核燃料の損傷が大きく外部に放射性物質が漏れていることから、経済産業省の原子力安全・保安院は事態の深刻さを示す国際的な基準に照らして評価をした結果、32年前にアメリカで起きたスリーマイル島原発での事故と同じ「レベル5」に引き上げました。
② 福島第一原子力発電所3号機を冷却するために、自衛隊は各地の航空基地から集めた消防車を使って、今日、午後2時前からおよそ40分間放水作業を行いました。
この後、東京消防庁の消防車が放水を行う予定で、深刻な状況にあるとされる3号機の冷却を急いでいます。
福島第一原子力発電所の3号機と4号機はいずれも使用済み燃料を保管したプールが冷却できない状態になっており、このままでは放射性物質が大量に漏れ出す恐れがあります。このうち、3号機について自衛隊は昨日、ヘリコプターと消防車を使って、上空と地上から放水作業を行いましたが、依然としてプールの水位が低い状態が続いていると見られています。
このため、自衛隊は今日も地上からの放水作業を行うこと決め、全国の航空基地から集めた特殊な消防車6台が午後2時前からおよそ40分間にわたって放水を行いました。6台は一台づつ、3号機の近くまで前進して放水を行いました。
これに続いて東京電力の協力会社の社員が在日アメリカ軍から借りた消防車1台を使って、放水を行ったということです。
放水した量はこの7回で合わせて50トンだということです。
放水作業について、航空自衛隊トップの岩崎シゲル航空幕僚長は記者会見で、「映像を見る限り、水は本体に届いているものと思う」と述べ、放水した水は原子炉の建屋に届いているという見方を示しました。さらに作業にあたる隊員の安全確保については、これまでのところ、隊員が浴びた放射線量は最大でも数ミリシーベルト以下で活動には支障がないと考えている。明日以降も放水活動をするかどうかは専門家の判断を待ちたいと述べました。
東京消防庁の放水作業は自衛隊に引き続きて、3号機で行われることになりました。 地上22メートルの高さから1分間に3トンの水を放水てきる屈折放水装置を使って、高い位置から行うことになっています。
③今回の地震で津波が押し寄せた地域の面積は、少なくとも400平方キロメートルに及び、東京の山手線の内側のおよそ6倍にのぼることが、国土地理院の分析でわかりました。
国土地理院は被災地の上空から精密な航空写真を撮影し、被害状況の把握を進めています。この写真をもとに津波が押し寄せた範囲を推定したところ、被災地の地域、青森県の八戸市から福島県南相馬市までの地域で、少なくとも400平方キロメートルに及ぶことがわかったということです。これは東京の山手線の内側のおよそ6倍の面積です。
また、海岸から内陸6㌔の地点まで津波が押し寄せた地域が、複数確認されたということです。
国土地理院によりますと、まだ撮影できていない地域もあり、震災地域はさらに広いということです。
.............................
① 原子力施設でのトラブルの重大性を示す数値は、スリーマイル島と同じく「レベル5」と発表されました。
② 国土地理院の発表によれば、津波による被害面積は、およそ400平方キロメートルで、山手線の内側のおよそ6倍とのことでした。
.............................
なお、前のお知らせでご意見を聞いた、H・Sさんは、杉山さんとおっしゃいます。
責任所在を明らかにする意味で、ご本人の承諾を得まして、ご本人が記されたプロフィールを記させて戴きます。
.....................................
83年 東北大学大学院原子炉工学専攻修士課程修了。
同年から90年 三菱重工業 新型炉技術部、設計部勤務。
主に大間に計画されていた新型転換炉、もんじゅ、ふげんなどの設計に従事。ふげんでは事故隠しに加担。確率論的安全性評価など新型炉において、重大な事故をどう設定し評価するかという安全設計思想の分野に興味を抱いていた。
86年 チェルノブイリ事故調査を担当したことを機に原子力の安全性に疑問を抱くようになる。90年退社。
2011年03月18日
冷静になりましょう。“爆発”の心配はありません
3/18 その二
【最新の動き】
①13時55分、3号機に対して、自衛隊は各地の基地から集めた消防車7台にて、地上から放水を開始しています。合計7回、計70㌧の放水です。
②また、今朝、東京消防署の特殊な機能を備えた消防車30台が現地にかけつけ、当初の計画によれば、1号機を担当すると伝えられています。14時すぎ、福島県内いわき市の集結地を28台が出発した模様。
③東京消防庁と東京電力が、米軍から特殊な消防車を借り受けたとのこと。
..........................................
さて、ご安心ください
「その一」でお伝えしましたように、この間科学的な知識面でたびたびお世話になってきた県内在住の信頼できる、H・Sさんにお聞きしたことを以下に記します。
というのは、当方と同じ送信されてくる同一メールをご覧になられて、去る16日に、
「私は、会社員時代に、原子力発電所の、まさにこのような重大事故対策を担当していました。したがって、状況を理解するだけの知識を持ち合わせているつもりです。みなさんが、不安を感じる気持ちはわかりますが、正確ではない知識に基づいて、やたらにメールで私見をばらまいても、不安をあおるだけだと思います」という、ご意見を戴いていたのでした。
そこで、H・Sさんに伺いました。
① まず、本日18日の毎日新聞28面に掲載の一覧表に、全国の「環境放射能水準調査結果(文科省発表)があり、群馬県の場合は、以下の数値になっていますが、この数値から判断できることは?
過去の通常値 0、02~0、105 ※単位は、マイクロシーベルト毎時
16日 0、107 午後11時~17時午前0時
17日 0、101 午前8時~9時
ーーー現状の数値では、まったく心配はありません。
②現段階・今後において核爆発の心配は?
ーー核爆発(再臨界)については、現段階だけではなく、仮に、燃料棒の冷却がうまくいかず、燃料が融けたとしても、今後も起こる心配はまずありません。
これは、軽水炉(福島原発)の物理的な特性です。なお、「もんじゅ」では事情が異なります。
③ チェルノブィリのようなことにはなりませんか?
ーー 核爆発が起きるかという点ではチェルノブィリのようなことにはなりません。なぜなら、すでに、原子炉の核分裂反応は停止しているからです。(チェルノブイリでは停止できずに暴走した。)
しかし、放射性物質の大量飛散という点では、チェルノブィリのようなことになる可能性があります。
この点は、使用済み燃料の保管プールと炉心の燃料に分けて考える必要があります。
使用済み燃料については、保管プールにある燃料棒の冷却が出来ずに、燃料棒が融ければ、放射性物質が大量飛散します。数百キロ離れていても、風下ではかなりの影響があります。
群馬県内も風下になれば、屋内待機などの対策が必要となるレベルになると思います。
だから、今は何としても、注水が大切なのです。
炉心の燃料については、チェルノブイリと違って圧力容器、格納容器の中に閉じ込められています。したがって、燃料が融けたからと言って、すぐに放射性物質の大量放出とはなりません。
④ 現段階の状況をどう考えられますか?
ーー炉心の燃料は既にある程度融けていると思われます。
スリーマイル事故と同様な状態です。ただし、電源がない点、複数基で起きている点、使用済み燃料プールも問題になっている点、水素爆発まで起きた点、格納容器の一部である圧力抑制室まで損傷した可能性がある点、スリーマイルのPWR型炉にくらべ格納容器が小さい点、スリーマイルよりも悪い材料がたくさんあります。
⑤?ただし、このまま冷却できなければ
ーー燃料プールについては、温度が上昇し燃料棒が融ければ、放射性物質(特に気体)は確実に飛散します。
ーー炉心の燃料については、燃料棒がもっと融けても、格納容器が健全であれば大量飛散は何とか防げると思います。ただし、冷却できずに炉心が燃料が融けるような高温になれば圧力が上昇し格納容器も厳しい状況になります。
⑥ 今の段階で、自衛策にて「脱出」する必要がありますか?
――避難することにもリスクがあります。
交通事故、環境が変わることによる健康被害などです。今の線量レベルのリスクはそういったリスクと同程度だと思います。余裕を持って安全に避難できる方は避難すればいいと思います。しかし、重い病気を持っている方は今のレベルでは避難をすればかえってリスクが高くなります。
また、南相馬市など津波の被災地に物資輸送を止める必要はまったくありません。
【最新の動き】
①13時55分、3号機に対して、自衛隊は各地の基地から集めた消防車7台にて、地上から放水を開始しています。合計7回、計70㌧の放水です。
②また、今朝、東京消防署の特殊な機能を備えた消防車30台が現地にかけつけ、当初の計画によれば、1号機を担当すると伝えられています。14時すぎ、福島県内いわき市の集結地を28台が出発した模様。
③東京消防庁と東京電力が、米軍から特殊な消防車を借り受けたとのこと。
..........................................
さて、ご安心ください
「その一」でお伝えしましたように、この間科学的な知識面でたびたびお世話になってきた県内在住の信頼できる、H・Sさんにお聞きしたことを以下に記します。
というのは、当方と同じ送信されてくる同一メールをご覧になられて、去る16日に、
「私は、会社員時代に、原子力発電所の、まさにこのような重大事故対策を担当していました。したがって、状況を理解するだけの知識を持ち合わせているつもりです。みなさんが、不安を感じる気持ちはわかりますが、正確ではない知識に基づいて、やたらにメールで私見をばらまいても、不安をあおるだけだと思います」という、ご意見を戴いていたのでした。
そこで、H・Sさんに伺いました。
① まず、本日18日の毎日新聞28面に掲載の一覧表に、全国の「環境放射能水準調査結果(文科省発表)があり、群馬県の場合は、以下の数値になっていますが、この数値から判断できることは?
過去の通常値 0、02~0、105 ※単位は、マイクロシーベルト毎時
16日 0、107 午後11時~17時午前0時
17日 0、101 午前8時~9時
ーーー現状の数値では、まったく心配はありません。
②現段階・今後において核爆発の心配は?
ーー核爆発(再臨界)については、現段階だけではなく、仮に、燃料棒の冷却がうまくいかず、燃料が融けたとしても、今後も起こる心配はまずありません。
これは、軽水炉(福島原発)の物理的な特性です。なお、「もんじゅ」では事情が異なります。
③ チェルノブィリのようなことにはなりませんか?
ーー 核爆発が起きるかという点ではチェルノブィリのようなことにはなりません。なぜなら、すでに、原子炉の核分裂反応は停止しているからです。(チェルノブイリでは停止できずに暴走した。)
しかし、放射性物質の大量飛散という点では、チェルノブィリのようなことになる可能性があります。
この点は、使用済み燃料の保管プールと炉心の燃料に分けて考える必要があります。
使用済み燃料については、保管プールにある燃料棒の冷却が出来ずに、燃料棒が融ければ、放射性物質が大量飛散します。数百キロ離れていても、風下ではかなりの影響があります。
群馬県内も風下になれば、屋内待機などの対策が必要となるレベルになると思います。
だから、今は何としても、注水が大切なのです。
炉心の燃料については、チェルノブイリと違って圧力容器、格納容器の中に閉じ込められています。したがって、燃料が融けたからと言って、すぐに放射性物質の大量放出とはなりません。
④ 現段階の状況をどう考えられますか?
ーー炉心の燃料は既にある程度融けていると思われます。
スリーマイル事故と同様な状態です。ただし、電源がない点、複数基で起きている点、使用済み燃料プールも問題になっている点、水素爆発まで起きた点、格納容器の一部である圧力抑制室まで損傷した可能性がある点、スリーマイルのPWR型炉にくらべ格納容器が小さい点、スリーマイルよりも悪い材料がたくさんあります。
⑤?ただし、このまま冷却できなければ
ーー燃料プールについては、温度が上昇し燃料棒が融ければ、放射性物質(特に気体)は確実に飛散します。
ーー炉心の燃料については、燃料棒がもっと融けても、格納容器が健全であれば大量飛散は何とか防げると思います。ただし、冷却できずに炉心が燃料が融けるような高温になれば圧力が上昇し格納容器も厳しい状況になります。
⑥ 今の段階で、自衛策にて「脱出」する必要がありますか?
――避難することにもリスクがあります。
交通事故、環境が変わることによる健康被害などです。今の線量レベルのリスクはそういったリスクと同程度だと思います。余裕を持って安全に避難できる方は避難すればいいと思います。しかし、重い病気を持っている方は今のレベルでは避難をすればかえってリスクが高くなります。
また、南相馬市など津波の被災地に物資輸送を止める必要はまったくありません。
2011年03月18日
冷静に事態を見守ろう その一
事態は深刻かもしれませんが、目下、日本のみならず世界中の皆さんが総力をあげて持てる力をお貸しくださっているのですから、ここは冷静にすべきと自重しております。その意味で、この間、思わず本欄に夢中で記してしまった者の責任において、以下の二つの記事をお送りします。
①ただ今、県内在住のお詳しい方に、今朝ほど伺ったメモに間違いがないか確認をして戴いています。
②その前に今朝の毎日新聞の「記者の目」をごらんください。
幸い、早くもサイトにアップになってましたので、全文転載させて戴きます。(危機的状況下にありますので、毎日さんも著作権の面でも許してくださるだろうと思います)
【2011年3月18日(金) 毎日新聞9面「記者の目」】
http://mainichi.jp/select/opinion/eye/
東京編集局 斗ケ沢 英俊
福島第一原発の放射性物質漏出
冷静に事態を見守ろう
トップ > ニュースセレクト > 社説・解説・コラム > 記者の目
記者の目
記者の目:福島第1原発の放射性物質漏出=斗ケ沢秀俊
16日、ラジオ福島の電話インタビューに応じた。福島支局長と東京本社科学環境部長を務めた縁で依頼された。私は「皆さんが今受けている放射線量は健康に全く影響しません。安心してください」と断言した。「安心しました」というメールやファクスがたくさん寄せられ、ラジオ福島は何回も再放送したという。人々が放射線の影響をどれほど心配しているのか、改めて痛感した。原子力開発史上前例のない重大な事態であることは言うまでもないが、東京を「脱出」する人もいると聞くにつけ、私たちに必要なことは事態を冷静に見守ることだと思う。
◇特殊な数値で不安高まる
不安が高まったのは15日午前、枝野幸男官房長官が「東京電力福島第1原発3号機周辺で、1時間当たり400ミリシーベルトの放射線量が測定された。これは健康に影響を及ぼす可能性がある数値」と発表した時からだ。この放射線量だと、1時間そこにいた場合、白血球の一時的減少などの症状が出る可能性がある。
これは3号機の損傷箇所のがれき付近で測定されたとみられる特殊な数値で、同じ敷地内でも第1原発正門の放射線量は同10ミリシーベルト程度だったことが後に分かったが、「400ミリシーベルト」の数値と、健康への影響に言及した枝野長官の姿が繰り返し放映された。
さらに同日夕、東京都内で原発から飛来した放射性物質が検出されたことが明らかになり、人々の不安は募った。
実際に、健康影響はあるのか。放射線を人体が受ける「被ばく」には、外部被ばくと内部被ばくがある。外部被ばくは放射線を直接受けることであり、内部被ばくは放射性物質を含む空気を吸い込んだり食品を摂取することによって生じる。当面、問題となるのは、身体が直接受ける外部被ばくだ。
外部被ばくは2通り考えられる。(1)直接、原発から放出される放射線による被ばく(2)原発から放出された放射性物質が各地に降り、これが放射線を出しているために起こる被ばく--の二つだ。放射線量は「距離の2乗に反比例する」という法則があり、避難範囲である周囲20キロの外側では、(1)の原発からの放射線は無視できる線量になる。
◇現時点では健康に影響ない
各地で測定されている放射線量のほとんどは、(2)の飛来した放射性物質に由来している。福島県のモニタリングで測定された17日夕までの最高線量は最大でも30マイクロシーベルト(マイクロはミリの1000分の1の単位)以下で、多くは2~5マイクロシーベルト。胸部エックス線CTを1回受ける被ばく量が約6900マイクロシーベルト。仮に30マイクロシーベルトが続いたとしても、230時間にわたって外にいてCT1回と同程度という計算になる。
新聞やテレビの報道で、必ず出てくる言葉がある。「ただちに健康に影響するレベルではない」。この表現は科学的には正しい。私は知人に問われた。「ただちに影響しないということは、後で影響するかもしれないということでしょう」。実際には、合計の被ばく量が100ミリシーベルト以下では、将来がんになる確率が高まることはないとされる。
いま必要なのは「科学的に正確な情報」よりも「的確な情報」であり、現在の放射線量であれば、「健康に影響がない」と言い切ってよい。
燃料棒の水面上への露出などにより、放出される放射性物質がもっと増えるなど、事態が深刻化した場合は被ばく量が増える。そうなったら、その時点で避難すべきかどうかを判断しても間に合う。
もう一つの不安は「チェルノブイリ原発事故のようになるのか」ということだ。チェルノブイリ事故では、運転中に核分裂が制御できなくなり、出力が急上昇して、大爆発、大火災が発生した。膨大な量の放射性物質が上空に達し、世界全体に降り注いだ。
福島第1原発は1~3号機は地震直後に自動停止して、制御棒が挿入された。4号機は定期点検中だった。いずれも、今は核分裂反応が起こっていない。「チェルノブイリとは全く状況が異なる」というのは、多くの専門家の共通認識だ。
考えられる最悪の事態は、圧力容器、格納容器内の圧力が高まって損傷し、内部の放射性物質が外部に出ることだが、その場合でも大爆発には至らず、放射性物質の大半は敷地周辺にとどまるだろう。放射線量はかなり高くなるが、それでも「距離の2乗に反比例」するから、20キロ以上離れた地域の住民が致死量に達する放射線を受けることは考えられない。まして、一部の人々が言う「首都圏壊滅」はありえない。
ラジオ福島でこうした話をした後、福島市の男性がツイッターで「ほんと安心してゆっくりご飯を食べました。久しぶりに味のするご飯でした」と書いていた。被災者にとって的確な情報がいかに必要かを物語っている。
現場では東電や協力会社の社員、自衛隊、警察関係者らが懸命に放水作業などをしている。冷静に事態を見守ろう。私は現場の努力が実を結び、事態が打開されることを切に願っている。(東京編集局)
①ただ今、県内在住のお詳しい方に、今朝ほど伺ったメモに間違いがないか確認をして戴いています。
②その前に今朝の毎日新聞の「記者の目」をごらんください。
幸い、早くもサイトにアップになってましたので、全文転載させて戴きます。(危機的状況下にありますので、毎日さんも著作権の面でも許してくださるだろうと思います)
【2011年3月18日(金) 毎日新聞9面「記者の目」】
http://mainichi.jp/select/opinion/eye/
東京編集局 斗ケ沢 英俊
福島第一原発の放射性物質漏出
冷静に事態を見守ろう
トップ > ニュースセレクト > 社説・解説・コラム > 記者の目
記者の目
記者の目:福島第1原発の放射性物質漏出=斗ケ沢秀俊
16日、ラジオ福島の電話インタビューに応じた。福島支局長と東京本社科学環境部長を務めた縁で依頼された。私は「皆さんが今受けている放射線量は健康に全く影響しません。安心してください」と断言した。「安心しました」というメールやファクスがたくさん寄せられ、ラジオ福島は何回も再放送したという。人々が放射線の影響をどれほど心配しているのか、改めて痛感した。原子力開発史上前例のない重大な事態であることは言うまでもないが、東京を「脱出」する人もいると聞くにつけ、私たちに必要なことは事態を冷静に見守ることだと思う。
◇特殊な数値で不安高まる
不安が高まったのは15日午前、枝野幸男官房長官が「東京電力福島第1原発3号機周辺で、1時間当たり400ミリシーベルトの放射線量が測定された。これは健康に影響を及ぼす可能性がある数値」と発表した時からだ。この放射線量だと、1時間そこにいた場合、白血球の一時的減少などの症状が出る可能性がある。
これは3号機の損傷箇所のがれき付近で測定されたとみられる特殊な数値で、同じ敷地内でも第1原発正門の放射線量は同10ミリシーベルト程度だったことが後に分かったが、「400ミリシーベルト」の数値と、健康への影響に言及した枝野長官の姿が繰り返し放映された。
さらに同日夕、東京都内で原発から飛来した放射性物質が検出されたことが明らかになり、人々の不安は募った。
実際に、健康影響はあるのか。放射線を人体が受ける「被ばく」には、外部被ばくと内部被ばくがある。外部被ばくは放射線を直接受けることであり、内部被ばくは放射性物質を含む空気を吸い込んだり食品を摂取することによって生じる。当面、問題となるのは、身体が直接受ける外部被ばくだ。
外部被ばくは2通り考えられる。(1)直接、原発から放出される放射線による被ばく(2)原発から放出された放射性物質が各地に降り、これが放射線を出しているために起こる被ばく--の二つだ。放射線量は「距離の2乗に反比例する」という法則があり、避難範囲である周囲20キロの外側では、(1)の原発からの放射線は無視できる線量になる。
◇現時点では健康に影響ない
各地で測定されている放射線量のほとんどは、(2)の飛来した放射性物質に由来している。福島県のモニタリングで測定された17日夕までの最高線量は最大でも30マイクロシーベルト(マイクロはミリの1000分の1の単位)以下で、多くは2~5マイクロシーベルト。胸部エックス線CTを1回受ける被ばく量が約6900マイクロシーベルト。仮に30マイクロシーベルトが続いたとしても、230時間にわたって外にいてCT1回と同程度という計算になる。
新聞やテレビの報道で、必ず出てくる言葉がある。「ただちに健康に影響するレベルではない」。この表現は科学的には正しい。私は知人に問われた。「ただちに影響しないということは、後で影響するかもしれないということでしょう」。実際には、合計の被ばく量が100ミリシーベルト以下では、将来がんになる確率が高まることはないとされる。
いま必要なのは「科学的に正確な情報」よりも「的確な情報」であり、現在の放射線量であれば、「健康に影響がない」と言い切ってよい。
燃料棒の水面上への露出などにより、放出される放射性物質がもっと増えるなど、事態が深刻化した場合は被ばく量が増える。そうなったら、その時点で避難すべきかどうかを判断しても間に合う。
もう一つの不安は「チェルノブイリ原発事故のようになるのか」ということだ。チェルノブイリ事故では、運転中に核分裂が制御できなくなり、出力が急上昇して、大爆発、大火災が発生した。膨大な量の放射性物質が上空に達し、世界全体に降り注いだ。
福島第1原発は1~3号機は地震直後に自動停止して、制御棒が挿入された。4号機は定期点検中だった。いずれも、今は核分裂反応が起こっていない。「チェルノブイリとは全く状況が異なる」というのは、多くの専門家の共通認識だ。
考えられる最悪の事態は、圧力容器、格納容器内の圧力が高まって損傷し、内部の放射性物質が外部に出ることだが、その場合でも大爆発には至らず、放射性物質の大半は敷地周辺にとどまるだろう。放射線量はかなり高くなるが、それでも「距離の2乗に反比例」するから、20キロ以上離れた地域の住民が致死量に達する放射線を受けることは考えられない。まして、一部の人々が言う「首都圏壊滅」はありえない。
ラジオ福島でこうした話をした後、福島市の男性がツイッターで「ほんと安心してゆっくりご飯を食べました。久しぶりに味のするご飯でした」と書いていた。被災者にとって的確な情報がいかに必要かを物語っている。
現場では東電や協力会社の社員、自衛隊、警察関係者らが懸命に放水作業などをしている。冷静に事態を見守ろう。私は現場の努力が実を結び、事態が打開されることを切に願っている。(東京編集局)