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Posted by 株式会社 群馬webコミュニケーション at

2016年01月24日

スラグ問題、千葉県でも

 またまた、毎日新聞・杉本記者の大スクープ記事です。
 文中にもありますように、「ジオタイザー」なる名称にて販売開始の2年前の搬入開始。
 違反行為に他なりません。使ってしまってから、もっともらしい商法を考え出したとしか思えません。
 それが証拠に「14新版」の30面の社会欄トップ扱い記事の文中末尾にあるように、毎日新聞社の独自鑑定では、「水素イオン濃度(PH)が12前後の強アルカリ水が検出された」とのこと。

 忙しなく所用をこなすために朝は読めずにいた購読紙を、遅い昼食の際にせめて公告類だけでも始末しないと思って、手にして、ドキン。
一面トップにおどる「スラグ」の文字。あわてて、執筆記者名を追う。やっぱり、杉本修作記者だった。
 で、ただちにご存じとは思ったけれど、ある方に何はともあれ、連絡をと、スマホを探す。着信履歴をみれば、その方から午前中に2度もの着信。前からは話には出ていたとのことでしたが、この方にしても、今日とは思われなかった由。
 

【毎日新聞2016年1月22日 一面トップ 14新版】
http://mainichi.jp/articles/20160122/k00/00m/040/095000c
スラグ 24万トン無断埋設 
地権者が撤去要求 
千葉・宅地開発


 千葉県袖ケ浦市の大規模な土地開発事業を巡り、土地区画整理法で義務づけられている地権者の承認を得ないまま、鉄精製時の副産物である「製鋼スラグ」が約24万トン埋設されていることが分かった。スラグは水と反応して膨張する性質があり、これ以前に宅地造成に使用された例はないとされる。地権者は不安視し、スラグの全面撤去を要求。同法を所管する国土交通省も調査を始めた。(社会面に関連記事)

 この事業はJR袖ケ浦駅北側に広がる田畑などを宅地として再開発するもので、地権者約400人で作る区画整理組合が主体となり、中堅ゼネコンの奥村組(大阪市)と竹中土木(東京都江東区)の共同企業体(JV)が受注した。2011年7月に着手され、東京ドーム10個分に匹敵する約50ヘクタールの敷地に、地権者の戸建て住宅や大規模マンション、大型商業施設、道路などを造成し、17年度末の完成後には約3700人が居住する計画。総事業費は約78億円で、このうち約17億円は国の、約7億円は市の補助金が充てられる。
 毎日新聞が入手した資料や地権者によると、当初はスラグの使用計画はなかったが、JV側は12年1月、組合の理事会に工事費などの詳細を説明しないままスラグを使って地盤改良することを報告しただけで、組合の意思決定機関である「総代会」や事業を所管する千葉県の承認を得ずに地盤改良工事に着手。地盤改良材として新日鉄住金(東京都千代田区)の君津製鉄所(千葉県君津市)から排出された製鋼スラグを約24万トン搬入し埋設した。
 JV側は地盤改良工事費を約10億円としているが、土地区画整理法では当初の予定にない工事費を計上する場合、地権者と県の承認を受けて資金計画を変更することを義務づけている。JV側が資金計画変更の承認を総代会に求めたのは、地盤改良工事の約8割を終えた14年12月になってからで、同法に抵触する疑いがある。
 スラグは石や砂状で有害物質を含んでいなければ再生利用でき、道路などの軟弱地盤改良に使われるが、水と反応して膨張する性質がある。新日鉄住金が地権者に説明した内容によると、これ以前に宅地開発での利用事例はないという。
 搬入されたスラグは15年8月、「ジオタイザー」の名称で国に商品登録され、新日鉄住金は国に提出した資料で「14年に開発」と記しているが、搬入開始はそれより2年も前だった。資料には留意事項として「(土との)混合率が30%を超える場合は、改良土の膨張について問題ないことを事前配合試験で確認する必要がある」と記されている。
 スラグを巡っては、再生利用できなければ産業廃棄物となり、その処分に1トン当たり2万〜4万円程度かかるため、過去に再生利用を偽装した安価な取引がたびたび問題化している。組合はJVにスラグの取引価格の開示を求めたが、JV側は拒否。このため組合は、スラグの全面撤去や取引価格の開示に応じるまで、資金計画の変更を承認しないことを決めた。国交省市街地整備課は1月12日、JV側に対して改善を求めた。【杉本修作】

【奥村組と竹中土木の話】
 国や県の指導を受けたことはなく、地盤改良材の安全性に問題はない。他の質問への回答は差し控えさせていただく。
【新日鉄住金広報センターの話】
 ジオタイザーは2011年5月には既に「軟弱地盤改良用製鋼スラグ」の名称で商品化し、15年8月に新たな名称を付けて(国に)登録した。膨張試験をして結果はJVに示している。万一地盤に問題が発生した場合、必要な協力をJVと協議させていただく。


同じく【毎日新聞2016年1月22日 社会面 30面トップ扱い 14新版】
http://mainichi.jp/articles/20160122/k00/00m/040/096000c
<スラグ無断埋設>地権者「我々の土地、実験台か」
<千葉>地盤不安定化の恐れ アルカリ水溶出も



千葉県袖ケ浦市の大規模な区画整理事業を巡り、地権者の承認を得ずに鉄精製時の副産物である「製鋼スラグ」が大量に埋設されていたことが明らかになった。スラグには水と反応して膨張する性質があり、地盤の不安定化が懸念される上、専門家は植物などに影響を及ぼす強アルカリ水が溶出する可能性も指摘。地権者からは「我々の土地を実験台にしているのか」と批判する声が上がった。【杉本修作】


施工した共同企業体(JV)のトップで中堅ゼネコンの奥村組(大阪市)が地権者らに説明した内容によると、JVはスラグの排出元となった新日鉄住金(東京都千代田区)と2011年5月に、スラグの利用について協議していたという。奥村組が正式に施工業者に決まったのは同年7月。その2カ月も前から協議が進められていたことになる。
 奥村組の担当者は翌12年1月、区画整理事業組合の理事に「地盤の強度が出なかった(低かった)。地盤改良のためスラグを使う」と報告したが、費用や工事の詳細は報告しなかった上、この時点で既にスラグは納入されていたという
15年2月、組合の意思決定機関である「総代会」から、同会の承認を得ないまま工事を進めた理由を問われた奥村組の担当者は「いろいろと不都合があった。地権者に不安を与えるといけないと思った」と回答。被害が出た場合の保証期間を尋ねられると「完了後2年」と答えたという。
 事業を監督する千葉県の指示を受けたJVは15年9月、外部の検査機関に委託し、施工が正しく行われたかを調べるボーリング調査を実施。これによると、スラグを混ぜて地盤改良したとされる層の厚さは数センチから2メートル超まで大きな幅があり、一切使用されていない場所もあった。施工に不安を感じた地権者の有志が地盤を掘削したところ、土と混ぜられることなく固まっている数十センチのスラグの塊も次々と見つかった。
 男性地権者は「こんな欠陥だらけの土地を子や孫に引き継げない」。別の男性地権者は「我々の土地が実験台かゴミ捨て場にされたのではないか」と憤った。県は先月18日、土地区画整理法に基づき改善を勧告した。
 一方、スラグには雨水などと反応して膨張する性質があり、道路で利用されるスラグには日本工業規格(JIS)で膨張率に基準(1・5%以下)が設けられているが、宅地利用での基準はない。別メーカーのスラグをもらい受けて盛り土に使った群馬県榛東村の民家では床が隆起する問題も起きている。
 また、袖ケ浦市の現場のスラグを地権者の許可を得て毎日新聞が環境省指定の第三者機関で鑑定したところ、水素イオン濃度(pH)が12前後の強アルカリ水が検出された。

 【スラグの被害に詳しい畑明郎・元大阪市立大大学院教授(環境政策論)の話】
 使用した時点で国にリサイクル品として認定されていないのなら産業廃棄物を市街地に使ったと言われても仕方がない。
 鉄鋼スラグ膨張する特性があり、長い年月で化学変化し地盤が安定しなくなることは十分考えられる。また強アルカリ水は植物や人の皮膚に影響があり、地下水の位置などの条件によってはアルカリ水が地上に溶出することもあり得る。
 
 ※以下は、ネット上の補足文
 大量に発生するスラグの扱いは鉄鋼メーカー共通の問題で、処分に苦慮した可能性もある。製鋼スラグは膨張する特性があり、長い年月で化学変化し、地盤が安定しなくなることは十分考えられる。


 【ことば】製鋼スラグ
 鉄を作る際に出る鉄くずの「鉄鋼スラグ」のうち、特殊鋼などを精製する際に排出されるもの。石や砂の形状をしており、強度があるために道路の路盤材などに使われる。

【キャプション】
JR内房線の線路左側に広がる千葉県袖ケ浦市の区画整理事業地。右奥には袖ヶ浦駅が見える=21日、阿部義正撮影


  


Posted by やんばちゃん at 21:55Comments(0)紹介