2010年11月15日

八ッ場の縮図を暗示する、休耕田の宇宙

 
八ッ場の縮図を暗示する、休耕田の宇宙

(本日も、閑話休題的に、わが八ッ場問題の行く末を願って)。
 写真をご覧ください。
 冬のひまわりです。開花が危ぶまれているのですが、私たちのクリーン作戦の田に健気に咲きだしました。
 11月初旬に、トラクターをかけて貰う時に、「とっておいてもハア、ダメだよ。霜がおり始めているんだから」とベテラン農家の方が太鼓判を押されるので、一度ならず3度も「そうね」とうなづき、処分をお願いしました。
 真夏のひまわりの種がこぼれて自然に芽生えたものでした。ところが、ひまわりの間を縫っていくと、矮性をかけなくと短めの太い幹のたくましいつぼみが「もうじき咲くのに」と言う感じで目にせまってきました。
 で、あきらめの悪い当方、最も大きなつぼみのある見事なのを数株、咲きだしたばかりのコスモスの間に移植し始めた次第。でも、トラクターがもうじきそこまで、その時に閃いたのは、「もう一回、コスモスにトラクターをかけなければならないのだ。幸いコスモスに大半が隣接している」と。で、急きょ、道路際のを中止に。「絶対にダメだと思うよ」と念押しをされた、そのヒマワリなのでした。
 もっとも優等生だった株達は、根づくまでに遅れをとって半分しおれ気味。もし、あの時に、移植しなければ、第一陣のヒマワリとしもっと早く彼らが咲きだしてくれたものをと感じ、観るたびに心が痛みます。
 “人間の、そして八ッ場の運命”と同じですね。

 
八ッ場の縮図を暗示する、休耕田の宇宙

同様にして、コスモスも撒く時期が遅すぎた。近場の古墳群の周囲をかざる良質のコスモスの種の沿道作戦として戴き、休耕田の道沿いに撒いて5年目くらいになる。その種まきに参加して、貰ってくるのだから、種まきの期日前には手に入らない。
 ところが、今年は先にも記した「はにわ祭り」と一緒に行うため、1か月遅らせた。ところが、この間にそのクリーン作戦で11年目に入った春巻きのヒマワリ開花後の休耕田の雑草は、背丈をこえ、最も始末の悪い草の茎は手首ほどもある始末に。ヒマワリの茎は中が空洞なのだが、この厄介な雑草の王は、固い。仕方なく発奮し、猛暑の残暑の中、孤軍奮闘(※会員数はいるのですが、老齢化のため、実践力は当方のみの昨今)。
 草刈り機をもたないので、剪定ばさみで一本一本なぎ倒さざるをえませんでした。
 ついに8月31日の夜、月明かりの中の作業を終えて帰宅後、食事の支度をしている間にめまいがする。食事後、すべておう吐。熱中症だったらしいのでしたが、脳梗塞を疑ってかけつけた弟夫婦に連れていかれた処は脳外科。しかも時間外診療。入院を断って翌日からの検査を予約して帰宅。玄関口に着くと電話がなった、さきほどの医師がおっしゃるには「脳の専門医なのでそちらの方に神経がいったが、症状が良く似ている熱中症の疑いもあるので、水分を多めに」とのこと。
 結局、MRIなどの高額検査による出費。
 ボランティア、しかも持ち出し気味のクリーン作戦の何とも切ない結末だったのでした。考えれば、高い値段につく花々なのです。
 
 そんなこんなで種を入手以来、さらに1カ月ほど遅れの9月半ばの種まき。 
 1週間後、芽生えたばかりのコスモス苗を観て、この時も農業学校の講師も務められている大べテラン農家のご当主いわく。「絶対に花なんか咲かないよ。何十年も百姓しているれど、これで咲いたら俺ラ、責任とるよ」と。
 
 しかし、はにわ祭り近くの10月20日頃、チラホラと咲き始めたのです。しかも矮性をかけぬのに、丈が短く大輪の理想的なコスモスが。それは清々しく清楚に。
 後日、その場に居合わせた方も、「あん時、〇〇さんと何か賭けときゃ、よかったいなぁ」と。

 ですので、ヒマワリも咲くものと信じていたのでした。
 でも、今夏の異常気象のたまもの毎年可能ではないでしょう。
 
 数日前の地元紙に、当地よりも北の渋川市でやはり、夏場のヒマワリの種がこぼれて畑一面にヒマワリが咲いている写真がありました。で、「もっと早く春撒きを行っていれば、今頃、満開。「きれいなうちにどうぞ、お持ちください」と申し上げてきたコスモスと同じく、皆さんにさしあげられたのにと。夏の大輪とちがって、花屋さんで売っているのと同じくらいの大きさでほど良い大きさです。こんな元気なヒマワリは、きっとお見舞いのお花に用いれば、元気を放つものと思われます。

 ところで、本日は雨になるという予想。
 昨夕、野廻りに行って、おもわずこれもトラクターがけから残しておいてもらったおいたウグイス菜の大株の混雑している中から、小さくて移植可能そうなのを、30株ほど手探りで採り、植えかえておいたのです。
 やはりタネのこぼれて大きくなった菜の花とともに正月用の花を咲かせるつもりなのです。
 ですから、雨を待ってました。でも、心配だから、今朝も犬の散歩の後、自宅から水を持参して少しづつくれました。
 このウグイス菜、かつてタネものも販売していた実家の何年も前の古い種を適当にばらまいておいたら、その何株がめばえ、拡がって、昨年もタネを採る意味でそのままにしておいたのが生えたのでした。
 でも、おかしいですよね。通常、大手のタネ屋さんはF1交配済みのはずなんですけれど…… (無農薬栽培の野菜のみ扱っているため、これらが嫌なので実家はタネもの販売を止めた経過あり)。何でも、勿体ないがりやの当方、理念よりも何よりも現実主義。しかも、ダメとわかっていても、何年も前のタネ屋さんがハサミを入れた廃棄もののタネを捨てずにとっておいて撒くというこの根性!
でも、11年間、完全ではないけれど草とりを厭わず、無農薬栽培を貫き、約40アールの耕作放棄地に花を作ってきました。
 
 八ッ場の縮図を暗示する、休耕田の宇宙ウグイス菜のためには雨がふって根づいて欲しいけれど、ヒマワリの為にはもう少し、天気が続き霜もおりないことをを祈る、、痛し痒しの本日でした。
 ところが、無中でもう少しもう少しと時をたつのも忘れ、草で手を切っては血が流れてもまだ止めないで頑張っていた、枯れ草退治の途中で、午後2時すぎ、雨がポツリ。午前中の天候を信じて布団を干してあるので、大急ぎで帰宅。
ウグイス菜が根づくはずなのですが、朝、2度も水を運んで水を呉れたのに、実は写真のようにぐったり。最も、ヒマワリと同じくこんなに大きくなったのを引き抜いて、移植しても根づくはずもなかったのですけれども。でも、アキラメは禁物。

 さて、わが八ッ場も、あっちがよければ、こっちが滞る。といった塩梅で憂慮は続きます。
 ですが、咲くハズがないとベテラン農家の方たちが保証してくれたコスモスやヒマワリが咲くこともあるのです。そして、F1交配で芽吹くはずもなかった、そのウグイス菜に軍配があがりなから、実際にはゲンナリ。
 この小さな空間同様、 昨年の突如の「中止」のように、この先、どんな展開を見せるかも知れません。
 上州オンナの一念、何事かならざらん。いかなる場合にも対処、常にまなじり決して、臨戦態勢下に燃えてます。 


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Posted by やんばちゃん at 23:57│Comments(0)八ッ場だより
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