2010年08月17日

続き

 提出した意見書の続きです。

 ――3.1 検証の概要――
 後述するとおり、個別ダムの検証に係る検討に当たっては、これらの法令に準じ、関係者の意見聴取等の手続きを組み込んで進めるものとする。

 【要旨】
 「関係者」の中には、当然、水没当時者も入るものと考えるが、次の章「3.2 検討主体」においては言及されていない。なお、「1.4」では、「域と一体となった治水対策のあり方」と流域との一帯感を謳っているではないか。そこで再考を求めたい。

 【意見】
 現地のことを当時者に聞かずして、どうするのか。
 地元のことは、地域に聞くのが妥当であり本道。
 この間、本当に治水を守る気持ちがあるのか、それとも長引かせて「仕事」のための仕事づくりを行い、献金の額を増やさせるのが裏仕事なのか判り兼ねた、前政権下の「国土交通省」「地方整備局」「各都県」などに最終的な責任の帰結をゆだねるのは、「有識者」メンバーの見識が問われかねない。しかも、非公開の“有識者”なる方達の机上の試算のみの論理にて決めるのは、おかしすぎる。
 なお、くれぐれも現地の意見は、体制側がお膳だてした“御用町民”でなく、草の根的に探し出した、幅広い識見を持つ方の意見を聴いていただきたいものと願う。
 
  ※矛盾点について
 ――3.2 検討主体――
いわゆる「直轄ダム」~ 、河川管理の実務の大部分を実施していることから、地方整備局とともに行うことが不可欠であるからである。また、補助ダムについては、地方整備局等が必要に応じ協力する。
【意見】
この「検討主体」の一文にて、有識者会議の全容を見させられた感がする。この国の河川政策の不備というか体質が積もり積もって、今日の河川行政の荒廃を生んでしまったことは、今や自明の理。
その反省点にたっての冒頭の文言ではなかったか。


 ※最後に
 現段階では個別のダムには触れないのは理解していなくはない。
 けれども、指針がまとまった暁に最も影響を受けるは、未だ行方定まらず、待ち望んでいる「八ッ場ダム」の動向であることは、周知のことである。
 そこで、八ッ場ダム問題に連なる者として、僭越ながら、次の数点の現状を、いささか極論的に記し、然るべき生活再建策の指針づくりの一助として戴きたい。

① すでに、58年目に突入の現地は、疲労の極にある。
明日の指針がたたぬことくらい、辛く切ないことはなく、これ以上の放置は人権問題の域を超えつつある。
② なお、現地の「やんば館」の展示物は、現況に即したものに展示替えし、必要最低限のパンフレットは早急に整備すべきである。無策のままの一カ年はひどすぎる。
③ そして、何よりも、成すべきことは足しげく現地を訪れ、現地の幅広い声に耳を傾け、人間の響きあいを深めることであろう。
今にして、膠着化した現状打破の術策中、最も効果のあったと想われるのは、田中康夫前知事の提言のように、初期段階における前原大臣の膝詰め交渉ではなかったろうか。
その意味で夢物語として、一笑にふされるのを覚悟の極論を申せば、旧盆の本日辺り、激務をぬっての墓参りと称して、前原大臣がフラリと長野原町に訪れてみてはいかがと思う次第である。
現地は義理と人情のある党の巧みな演出にどっぷりとつかった気質があり、それゆえに昨年9月23日、彼岸の中日に訪れたことにあれほど怒った経過もある。こういう時こそ、ヘリコプターを駆使しても国民は文句は言わないだろうに……
解決策が、長引けばながびくほど、現地は翻弄され疲弊していく。

 以上、時間的制約にて、心急き意をつくせぬもどかしさのままに、甚だ勝手な私見を述べさせて戴いた次第である。どうぞ、ご寛容のほどを。


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Posted by やんばちゃん at 09:04│Comments(0)紹介
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