2010年05月17日

温泉卵、?? 茹で時間の実験をしてみました

 いよいよ佳境に入り行く、わが老化現象の実績報告を。
 
 まず一つは、気にいっていた帽子を落してしまいました。
 昨日の夕方、気がついて慌てて、心あたりのコースを戻ってみましたが、あるはずもありません。陽ざしが強いので、二日目はいかついウオーキング用のタレのついたのも持参。そちらを主にかむっていましたのが、ひとなかに出る時は、かぶり代えてました。
 そんなことで、本日は気持ちが滅入っています。
 同じものは手に入らないだろうし、ましてあの素材で縁にワイヤーの入ったのなどはと。そのワイヤーに時にはてこずっていたのに、無くしてみると、便利だったなと惜しくなるから不思議です。去年の夏、探し回って、パッと眼に飛び込んできた落ち着きのある柄物で、値段からみても満足品だったのでした。
 帽子ひとつでこんなに落胆するのは、品物への執着心もあるけれど、根底にはまぎれもなくやってきた己の老化現象のおののきがあります。そして、これがもし親族ならば……、飼っている犬ならとしみじみ思って気休めをしました。
 普段は邪険に扱う、わが家の犬。
 何年か前、骨と皮ばかりに痩せて迷ってきて、首輪をしていたので誰がいるのだろうと仕方なく餌をあげ、結局、飼った犬だけれど、もう捨て犬とは呼べずにれっきとした飼い犬と呼ばざるを得ないのですが…… 出かける朝の散歩や疲れ切った朝などは、「あ~あ。こんな犬いなければ」と思うことしきりです。
 ましてや、家族ならひとしお。

 ところで、昨日15日の夕刻、宿にお送りするため川原湯温泉を上って行きましたら、故・樋田元町長のご葬儀のマイクロバスが着いた処で、黒づくめのご一行がいらっしゃいました。顔見知りの旅館街の方たちでした。
 帰途、川原湯駅前から中之条近くまで、ずっとこのマイクロの後を走ってきました。
 なお、この日、長野原町内の方に「ご葬儀、行かなくていいんですか」と問うと、「今日は密葬だから」とのこと。この町では密葬の場合にはご遠慮するのが通例なのだと認識していた次第なのでした。
 で、帰宅したばかりの旅館関係者のある方に「密葬だけれど、皆さんはやはり行かれたんですね」と問うと、「参列者もいるかもしれないと思って」とお手伝いに行かれた由。中之条周辺に移転された方たちは、参列されたようでした。総勢約百名くらいだった由。

 もうひとつは温泉たまごをなんと、老化現象の健忘症で5時間も茹でてしまった、傑作です。
 それでも、白身はかたまらないのだから不思議です。
 草津温泉でも近隣の温泉でも、観光客に温泉卵を茹でさせてくれる施設はなく、買えば結構、お高いです。ですので、川原湯温泉ではこれを売りにすればよいのにと思います。

 お荷物にならなかったらおみやげにと、帰られる二日目も新たにゆでたのでした。
 茹で時間は15分となってますが、ここ何か月が、倍の時間ゆでてもダメ。4月頃、通りがかった旅館のオーナーさんも「時間は長くゆでなければダメだよ」とぶっきらぼうながらも、老婆心的に教えてくださいました。
 また、15日にも良く茹でに来るというご常連さんから、「今は15分どころか、1時間でもダメだからね」と言われていたばかり。その日は40分であげましたが、まだトロトロ。
 で、吾妻渓谷をご案内して、帰途に立ち寄って、引き揚げる心づもりでいたのでした。ところが、他の道を通って、長野原地区方向へまっしぐら。
 お昼になって弁当を使う際に、気がついて、結局、お別れ間際の駅への道すがらに引き上げたという次第。
 もう、誰かにもって行かれたかも知れないなとも思いましたが、ありました。足湯を使っていられた一団の方たちに「朝から入れっぱなしなの」と言うと、大笑いされました。
 
 お味を見る時間的余裕もないので、先にホームに入っていてもらっていたのでしたが、もし食すにあたいしない代物だったらと憂えて、おみやげの数は数個にとどめ、つぶれても汚れないようビール袋等で包み、走ってホームを駆け上がりお届けした次第です。
 
 無事電車を見送りした後、つぶれたのを食すと、黄身は完全に固まってました。、もしかしたら、効能が濃いかも。 「温泉卵はあったかくなくちゃ」というある方におやつがわりに持っていこうと閃きました。今日はまだ姿を見ていないけれど、多分野良仕事だろう。数はたっぷりあるから、いつものお手伝いの方のもあるしと。
 この方の耕作地を探しつつ走りました。家には軽トラックがあるけれど、自宅前のたんぼにもいられず、となると、トラクターで行ったのだと推量。残るはあの田んぼとそこへ行ってみました。
 長野原町で親しくさせて戴いてきたお宅の耕作地は大体、頭に入っています。ましてこのお宅では、農作業をお手伝いしたことがあるので、良くわかります。
 幸い吾妻川沿いの谷底のとってもすばらしい景観の田んぼで、今日は独りで農作業の最中でした。私はこの田んぼの方が、久森水田とはまた違った昔の心なつかしい田んぼの風情があるので大好き。

 細い草道をかきわけて、「お茶にしませんか」と田植え前の作業に余念のない、このZさんに声をかけ、コーヒーを入れました。
 早朝、忙しい思いをして、大型魔法瓶にいっぱいにしたのに、いい加減な置き方で突っ走たものだから、八ッ場へついたら、あらかた車の中でこぼれてしまっていて、昼のお茶も心配気味だったのでした。
 でも、かろうじて、Zさんのは足りて、最後に私も少し飲めました。草の上に足を投げ出すととっても良い感触。
 「ここは本当に良い処ね」と言うと、「夕方、水見にくるんはおっかねぇよ」という程の場所なのです。
 何しろ、左は絶壁。右は谷底の急坂の細い道を急降下しなければ到着せず、自分でも、よくぞこんな道が走れるようになれたと思う次第です。
 「くたびれたい。年とったいなぁ」とおっしゃるので、「これ、本物の黒酢の飴だから」と疲れとりの飴も薦めながら、心の中で(
でも、もう80歳を超えているんじゃないですか、息子さんた達が遠くにいられることもあるけれど、こうして現役で耕運機をこなしているだけでも、驚異ものなんですよ)と。

 ただし、思い出したのは以前、田植えだったか稲刈りだったかの際、半年前の耕運機の使い方の手順を、度忘れしたとか聞いたことがありました。
 もちろん、本番の刈り入れや田植え時には息子さんや娘さんご一家が、援軍に見えます。
 前の日の土曜日に、やんば館近くを走っていて久森の田を見降ろしましたら、Zさんの田の辺りで耕運機で作業している男性の姿が小さくとらえられました。
 で、こんな場面はないから、シャッターチャンスとばかりに、お客さんにはやんば館で展示物をみてもらっていて、ビデオを持って急坂を急いで下りていったのでした。 でも、途中で、妙にトラクターの勢いが良いのに気がつきました。何年か前の「動かし方を忘れた頃」の運転は、ノロノロ状態でした。
 まるで、若者のように回転が速いのです。しかも、若々しい赤目の洋服。で、息子さんがやっているのかなとも考えました。が、それならお孫さんたちも総出なハズです。それともご近所の誰かに頼んだのかと思ったほどでした。時間がないから、近くまで行かないで、ここで撮ろうかと思って、望遠レンズを廻しましたら、どうもやはりZさんらしいのですが、定かでなく、結局、確認しにどんどん近づいてしまった次第です。
 ですので、むしろ心配なのです。
 もしかしたら、あの機敏な速さも逆に“老化現象” の一種では? もしかしたら、制御の感覚が利かなくなってしまったのかなとも、他人ごとながら、心配になります。

 さて、その老化現象のまだトバ口だと自分では思いたい私が、「あのね、5時間以上、ゆでちゃったん」と卵を差しだすと、またたく間に2個たいらげられたこの方、(普段はいつも、なんだかんだケチをつけられるのに)、いわく「俺はね、卵の黄身が半熟なのは、嫌いなんだよ」とさ。そうだったんですか……、今まで半熟の温泉卵を我慢して、何回も食べて頂いてゴクロウサマ!!

 ほどなく、作業にとりかかったその姿をビデオに映していたら、隣接する田の耕作者の方が軽トラックで降りてみえました。
 八ッ場は、これから田植えの真っ盛りです。
 どうやら今年もご高齢のZさんの田が、進み具合から観て、一番乗りのようです。でも、昨日の久森の田んぼでも、帰りしなに近場の休耕田を借りて耕作中の、壮年期のAさんが息子さんと一緒に見えてましたから、ゴール直前で競り合って、Aさん親子が一番乗りになるかも知れません。

 どうでもいいことだけれど、何年後かには、私もZさんも「もはや処置なし」状態の老化現象に突入してしまうことでしょう。記憶を手繰り寄せるよすがの一助として、相も変わらずの駄文を、細部までことさらに記してみる次第です。
 ここまで、お読みくださった方に感謝です。


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Posted by やんばちゃん at 23:10│Comments(0)八ッ場だより
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