2011年03月18日
冷静になりましょう。“爆発”の心配はありません
3/18 その二
【最新の動き】
①13時55分、3号機に対して、自衛隊は各地の基地から集めた消防車7台にて、地上から放水を開始しています。合計7回、計70㌧の放水です。
②また、今朝、東京消防署の特殊な機能を備えた消防車30台が現地にかけつけ、当初の計画によれば、1号機を担当すると伝えられています。14時すぎ、福島県内いわき市の集結地を28台が出発した模様。
③東京消防庁と東京電力が、米軍から特殊な消防車を借り受けたとのこと。
..........................................
さて、ご安心ください
「その一」でお伝えしましたように、この間科学的な知識面でたびたびお世話になってきた県内在住の信頼できる、H・Sさんにお聞きしたことを以下に記します。
というのは、当方と同じ送信されてくる同一メールをご覧になられて、去る16日に、
「私は、会社員時代に、原子力発電所の、まさにこのような重大事故対策を担当していました。したがって、状況を理解するだけの知識を持ち合わせているつもりです。みなさんが、不安を感じる気持ちはわかりますが、正確ではない知識に基づいて、やたらにメールで私見をばらまいても、不安をあおるだけだと思います」という、ご意見を戴いていたのでした。
そこで、H・Sさんに伺いました。
① まず、本日18日の毎日新聞28面に掲載の一覧表に、全国の「環境放射能水準調査結果(文科省発表)があり、群馬県の場合は、以下の数値になっていますが、この数値から判断できることは?
過去の通常値 0、02~0、105 ※単位は、マイクロシーベルト毎時
16日 0、107 午後11時~17時午前0時
17日 0、101 午前8時~9時
ーーー現状の数値では、まったく心配はありません。
②現段階・今後において核爆発の心配は?
ーー核爆発(再臨界)については、現段階だけではなく、仮に、燃料棒の冷却がうまくいかず、燃料が融けたとしても、今後も起こる心配はまずありません。
これは、軽水炉(福島原発)の物理的な特性です。なお、「もんじゅ」では事情が異なります。
③ チェルノブィリのようなことにはなりませんか?
ーー 核爆発が起きるかという点ではチェルノブィリのようなことにはなりません。なぜなら、すでに、原子炉の核分裂反応は停止しているからです。(チェルノブイリでは停止できずに暴走した。)
しかし、放射性物質の大量飛散という点では、チェルノブィリのようなことになる可能性があります。
この点は、使用済み燃料の保管プールと炉心の燃料に分けて考える必要があります。
使用済み燃料については、保管プールにある燃料棒の冷却が出来ずに、燃料棒が融ければ、放射性物質が大量飛散します。数百キロ離れていても、風下ではかなりの影響があります。
群馬県内も風下になれば、屋内待機などの対策が必要となるレベルになると思います。
だから、今は何としても、注水が大切なのです。
炉心の燃料については、チェルノブイリと違って圧力容器、格納容器の中に閉じ込められています。したがって、燃料が融けたからと言って、すぐに放射性物質の大量放出とはなりません。
④ 現段階の状況をどう考えられますか?
ーー炉心の燃料は既にある程度融けていると思われます。
スリーマイル事故と同様な状態です。ただし、電源がない点、複数基で起きている点、使用済み燃料プールも問題になっている点、水素爆発まで起きた点、格納容器の一部である圧力抑制室まで損傷した可能性がある点、スリーマイルのPWR型炉にくらべ格納容器が小さい点、スリーマイルよりも悪い材料がたくさんあります。
⑤?ただし、このまま冷却できなければ
ーー燃料プールについては、温度が上昇し燃料棒が融ければ、放射性物質(特に気体)は確実に飛散します。
ーー炉心の燃料については、燃料棒がもっと融けても、格納容器が健全であれば大量飛散は何とか防げると思います。ただし、冷却できずに炉心が燃料が融けるような高温になれば圧力が上昇し格納容器も厳しい状況になります。
⑥ 今の段階で、自衛策にて「脱出」する必要がありますか?
――避難することにもリスクがあります。
交通事故、環境が変わることによる健康被害などです。今の線量レベルのリスクはそういったリスクと同程度だと思います。余裕を持って安全に避難できる方は避難すればいいと思います。しかし、重い病気を持っている方は今のレベルでは避難をすればかえってリスクが高くなります。
また、南相馬市など津波の被災地に物資輸送を止める必要はまったくありません。
【最新の動き】
①13時55分、3号機に対して、自衛隊は各地の基地から集めた消防車7台にて、地上から放水を開始しています。合計7回、計70㌧の放水です。
②また、今朝、東京消防署の特殊な機能を備えた消防車30台が現地にかけつけ、当初の計画によれば、1号機を担当すると伝えられています。14時すぎ、福島県内いわき市の集結地を28台が出発した模様。
③東京消防庁と東京電力が、米軍から特殊な消防車を借り受けたとのこと。
..........................................
さて、ご安心ください
「その一」でお伝えしましたように、この間科学的な知識面でたびたびお世話になってきた県内在住の信頼できる、H・Sさんにお聞きしたことを以下に記します。
というのは、当方と同じ送信されてくる同一メールをご覧になられて、去る16日に、
「私は、会社員時代に、原子力発電所の、まさにこのような重大事故対策を担当していました。したがって、状況を理解するだけの知識を持ち合わせているつもりです。みなさんが、不安を感じる気持ちはわかりますが、正確ではない知識に基づいて、やたらにメールで私見をばらまいても、不安をあおるだけだと思います」という、ご意見を戴いていたのでした。
そこで、H・Sさんに伺いました。
① まず、本日18日の毎日新聞28面に掲載の一覧表に、全国の「環境放射能水準調査結果(文科省発表)があり、群馬県の場合は、以下の数値になっていますが、この数値から判断できることは?
過去の通常値 0、02~0、105 ※単位は、マイクロシーベルト毎時
16日 0、107 午後11時~17時午前0時
17日 0、101 午前8時~9時
ーーー現状の数値では、まったく心配はありません。
②現段階・今後において核爆発の心配は?
ーー核爆発(再臨界)については、現段階だけではなく、仮に、燃料棒の冷却がうまくいかず、燃料が融けたとしても、今後も起こる心配はまずありません。
これは、軽水炉(福島原発)の物理的な特性です。なお、「もんじゅ」では事情が異なります。
③ チェルノブィリのようなことにはなりませんか?
ーー 核爆発が起きるかという点ではチェルノブィリのようなことにはなりません。なぜなら、すでに、原子炉の核分裂反応は停止しているからです。(チェルノブイリでは停止できずに暴走した。)
しかし、放射性物質の大量飛散という点では、チェルノブィリのようなことになる可能性があります。
この点は、使用済み燃料の保管プールと炉心の燃料に分けて考える必要があります。
使用済み燃料については、保管プールにある燃料棒の冷却が出来ずに、燃料棒が融ければ、放射性物質が大量飛散します。数百キロ離れていても、風下ではかなりの影響があります。
群馬県内も風下になれば、屋内待機などの対策が必要となるレベルになると思います。
だから、今は何としても、注水が大切なのです。
炉心の燃料については、チェルノブイリと違って圧力容器、格納容器の中に閉じ込められています。したがって、燃料が融けたからと言って、すぐに放射性物質の大量放出とはなりません。
④ 現段階の状況をどう考えられますか?
ーー炉心の燃料は既にある程度融けていると思われます。
スリーマイル事故と同様な状態です。ただし、電源がない点、複数基で起きている点、使用済み燃料プールも問題になっている点、水素爆発まで起きた点、格納容器の一部である圧力抑制室まで損傷した可能性がある点、スリーマイルのPWR型炉にくらべ格納容器が小さい点、スリーマイルよりも悪い材料がたくさんあります。
⑤?ただし、このまま冷却できなければ
ーー燃料プールについては、温度が上昇し燃料棒が融ければ、放射性物質(特に気体)は確実に飛散します。
ーー炉心の燃料については、燃料棒がもっと融けても、格納容器が健全であれば大量飛散は何とか防げると思います。ただし、冷却できずに炉心が燃料が融けるような高温になれば圧力が上昇し格納容器も厳しい状況になります。
⑥ 今の段階で、自衛策にて「脱出」する必要がありますか?
――避難することにもリスクがあります。
交通事故、環境が変わることによる健康被害などです。今の線量レベルのリスクはそういったリスクと同程度だと思います。余裕を持って安全に避難できる方は避難すればいいと思います。しかし、重い病気を持っている方は今のレベルでは避難をすればかえってリスクが高くなります。
また、南相馬市など津波の被災地に物資輸送を止める必要はまったくありません。
Posted by やんばちゃん at 14:30│Comments(0)
│東日本大震災関連