2011年04月17日

実態ルポ(二)ある移転家屋の現実を通し

 4/17 その二
 ⇒続きです。
 【写真③ 3/26】
 



【写真④ 3/26】

  3/26の夕暮れ時 慣れた足取りでいつものようにこのお宅に近づきますと、見慣れた門口の雰囲気が違うのでした。道路反対側のこのお宅の土地に写真④の伐採した木らしきものが積み上げてあったこともありましたが、すぐに、ご自慢だったあの銘木がないことに気がつきました。
 先祖代々400年からこの地で比較的豊かに住み慣れてこられたQさん宅の周囲には、いろんな植木類もありました。
 中でも、旧宅の門口の築山の中心部にあったアララギは、実に200年もの歳月を経た、手入れの良い木でした。
 国交省の立木の補償見積もりは、金連の庭師が「買いたい」と言った値段の約10分の1とかで、ここでもQさんは怒ってました。何よりも移植して根付くかが心配の種でした。
 実は、その心配は的中してしまって、プロの庭師の手によって高額の代金で移植したにも関わらず、半年もたたずに枯れが目立つようになっていました。で、とっさについに処分なさったのかとも思いましたが、それにしても全体が変でした。

 玄関口にみえた奥さんのR子さんに「どうしたんですか、入口のところ」と伺うと、断片的な言葉を総合すると「前を開けなきゃならなくて……、全体にズラさなければならなんで、今日から取りかかって…… 」とのことでした。
 「お茶飲んでって」と言ってはくださいましたけれど、夕暮れ時ですし、ご夫妻はこの時間帯には、国交省が水没五地区内に作った天然温泉の共同浴場へ行かれることと、この間の大体のいきさつは推し量れたので、あまり根ほり葉ほり伺うのも悪いというおもんぱかりもあって、辞去してきました。
 奥さんは、ことのほか花好きで、旧宅の庭は花で咲き乱れていましたし、移転後の約1年半も、あちこちにいろんな花を植えてました。
 それにこの時は時間にせかれていたこともあって急いでいました。でも、ゆっくりお話を伺ってくればよかったなと今は公開しています。

 Qさん宅をめぐる、この間の経緯を以下に。 
、Qさんは(移転を巡っては抵抗し抜ぬき、たぶん本意ではなくしぶしぶであったであろう)移転場所としては代替地に行くことは好まず、旧宅そばのご自身の畑地と決めていたそうでした。
 もはや、眼鏡橋が完成し、抵抗しきれないことも射程距離に迫ってきていました。でかねがね、出来る準備は畑内にしておいたようです。その一つが、写真の立派なお社でした。

2、これに対し、国交省はその場所には、先々、「JR線が通る」と言ったそうです。しかも、新築の家の玄関の前、庭の真ん中を横断する計画のようでした。
 そして、これは既に運輸省の許可もとってあることで、変更はできないと言ったそうでした。
 
、Qさんは、激怒。さらに問答無用の絶対反対、阻止を表明。
 公共事業の宿命とはいえ、八ッ場でお会いした、ダム反対の、もしくは潔しとしない地権者の皆さん方が何よりも悔しがるのは、「事前に何の相談もなく、勝手に地図の上に線をひいて、問答無用で弱い国民に押しつけてくる」と言うことでした。
 別のRさんも憤慨して、そのことを文書に記して、国交省に突きつけています。
 そして、それを飲ませるために、かなりのアメ玉的な条件をつけるのです。幸か不幸かQさんと同じように国に文句を唱えられる方たちは、金やものに左右されない潔いご性格と比較的生活基盤もしっかりとしていられます。逆に、それらに乗って栄える方たちに対して嫌悪感をもっています。

 即座に、Qさんは「断固、反対」を宣告したそうです。
 そして、先々も絶対にのめないこととして
 ①「吾妻川を渡る際のカーブを少し変えれば済むこと」
 ②「どんなことがあっても、賛同はしない。しかも、そこは水没地ではないから強制収用はできない」とまで、言い切ったそうでした。
 
、 国交省は、ともかくQさん宅に立ち退いてもらわなければ、付け替え国道が進展しないのです。こちらへの折衝が最優先のようでであったのではと推察しています。
 結局、JR線問題は、折り合い付かず平行線のままで日数を重ねた、と想われます。

5、結果的には山中をくりぬいて、Qさん宅の斜め前ちかくまで、坑口を見せていた、その角度を変更するに至ったようです。さらに、本来ならば、Qさん宅の畑を使って、大きな縦穴を掘って、そこに電車を通す鉄管を埋め込んでの工法への変更を余儀なくされたとのことで、「トンネルを掘る方が単価は高くなるそうだけれどの」とQさんは説明してくださいました。
 
  ※当然のことながら、 ダム推進派役員はむろん、近隣の方たちも、以前から、Qさんに対する「非協力的・わがまま」との批判にはすごいものがありました。国道145号線とJR線工事の遅れは、全て、Qさんにあり」の雰囲気さえもありました。
 そしてさらに、この時点ではさらに高まり、当方も幾つか耳にしました。 
 なお、もう一軒のお宅も絶対反対を未だに貫いているそうで、貫き通しきれるようです。ある時、Qさんは「俺より、強えやのぅ」と言ってました。
 なぜ、Qさんがここまで強いかについては、後ほどおいおい説明させて戴きます。
  
   ※ここで、また分割します。



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Posted by やんばちゃん at 15:20│Comments(0)八ッ場だより
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