2014年10月06日
挨拶もなしに移動した、佐々木淑充八ッ場ダム工事事務所長
10/1、八ッ場大橋開通式前、参加者に何やら挨拶風の対応をして回っていた佐々木淑充所長。画面中央、テント前で右向きの小柄な男性。
佐々木淑充・八ッ場ダム工事事務所長はなんと、10/1付で、本省の国土保全局治水課河川整備調整官に異動となっていたそうなのである。同事務所の在職期間は、異例の長さの約5年間もであった。
土地の方に聞くと、地元では「いかにしても、長すぎる。今度の総仕上げが終わったら、功労者への栄転扱いで、本社にでもけぇるんだんべ」と言われてきたそうな。
写真は、翌日のセレモニー会場の開始前の風景である。
この日、さ佐々木所長の小柄な身体が、次々と来賓の間を飛び交うようにして挨拶を交わしていたのが妙に記憶に残っていた。「まぁ、でも今日は晴れ舞台だもんね」とは思ったけれど…… ちょっと小うるさい感さえもした。役職や来賓さんたちを撮っても仕方ないけれど、撮るのなら「富士には月見草がよく似合う」式にしようと思えたくらいだった。
忙しなく動きまわられたのは、今にして思えば、あいさつに余念がなかったのだろが……
しかしだ、前日の9/30に川原畑であった地域の会議に出席したのにも関わらず、何の報告も挨拶もしなかったそうなので、地元民のヒンシュクをかっている。
来賓として呼ばれる名のある人物には、あのように自分から駆け寄るが、犠牲を強いた水没民には、前の晩でありながら、何一つ言わなかったということは、国交省の伝統的手法であるのだろうか。仕上げるまでには、数々のマニアル書があるとか。ここまでくれば、地元民にはあいさつするなとでもの内部規約でもあるのだろうか?
それとも、大国交省には、辞令とは当日にならなければ言えないしきたりなのであろうか?
そういえば、本体工事着手の遅延の一つとなった、吾妻川の仮締切の決壊についても、住民には何一つ、説明せず、その夜は平然と地元有力者と酒を酌み交わしていたという神経の持ち主なのだ。
それにしても、この所長は評判が悪かった。仕上げたも同然で、人数の激減した地元民の要望には耳を貸さず、何事にも「大したことではない」といったとか。
たとえばスラグのことを真剣に質問した地元民に、「自然界にある量」「基準以下になっている」と全くのムチぶりを発揮し、「大したことではない」といったそうな。
ヒ素は温泉にはつきものと言われている。が、「有害スラグ」は自然界にはあり得ない。そして、独自調査もしないうちから安全性について、、ダム推進派の家々を訪れ、「自然界にはある量。問題はない」。「原石だけとれば、こういうのは当たり前」との安全論をくりだしたそうな。
いかに、住民を軽視し、愚弄した言動ではなかったか。
悲劇は、こんなキャラクターに支配され続け、憤懣やるかたなかった地元民たちであったろう。
※実は、橋の正面からセレモニー前の前掲を撮った折、橋際にたたれていた民間人らしき方に、「土地の方ですか?」と声をかけると「いいえ」といいながら、「あら、〇〇さんですよね」とおっしゃられた。お名前を言われて、こちらも「あっ」と思った。高名な芥川賞作家の方であった。
昨年だったか、八ッ場のお宅を何軒か、ご案内したことがあり、その後、資料をお送りしたこともあったが、よくぞ、覚えていてくだされたと思った。
で、その方もお見えだったということの方に重きをおいて、何気なく全体の雰囲気を撮ったのだったが、今般の移動を聞いて、確か、どこかに写っていなかったかなあなと探したら、この写真が出てきた次第。
Posted by やんばちゃん at 23:18│Comments(0)
│八ッ場だより