2014年11月05日

無残、ダム堤下の仮締切工事、小蓬莱前にミニダム設置

 吾妻線不通は人身事故
今朝の吾妻線、中之条~長野原草津口の運休は人身事故によるものとのことでした。6時のニュースにギョっと。地すべり地帯とスラグまみれの線路沿いを走る列車なのですから……
何事かと思いましたが7時ちっょと前まで待って、この手に詳しいお宅に電話。おルス。考えたら、毎月5日は早朝に出かけられるのでした。それじゃ、難儀されいるはず。で、次のお宅に急きこんで問うと、冒頭の事故によるものと判明。

無残、ダム堤下の仮締切工事、小蓬莱前にミニダム設置


ご覧ください。
ダム堤建設予定地の下流、小蓬莱に向かって、左方向に吾妻川が流れる箇所です。小蓬莱の見事に屹立する、その石の壁面に、写真のような下流の仮締切的なミニダムが設置されました。
日頃、駐車禁止ですので、容易に車を止められず通り過ぎてしまってきたのでしたが、…… 

左の看板によれば、工期は来年1月16日。 
ダム堤建設現場上流の仮締切工事が10月末日で終わり、その日付の上に書かれています。工事会社は、同じく「岩田地崎建設株式会社
(本社:札幌市)」。北海道のゼネコン企業と称されています。
無残、ダム堤下の仮締切工事、小蓬莱前にミニダム設置

 これから、私たちは幾つこのような胸えぐられる光景にでくわさざるをえないのでしょうか?
 その都度、私たちに大騒ぎされたら困るから、早目早目の公権力顕示の、締切、通行止めなどの処置と受け止められます。

 3日、私たちの署名活動が屯していた、11/1より今は東吾妻町管轄分となって、開放され公衆トイレ付近のさらに下流域の
紅葉台付近で、チラシ配布しておりまして、チラシをお渡ししようとすると、受け取られない大家族らしいご一行がありました。最後を歩かれていた、お年より夫婦の女性の方が、「……実はですね、家のものが、今度ここの工事をするんで、みんなで観にいこうってきたんですよ。そんな関係で、悪いですねぇ」と穏やかに物静かにおっしゃられました。
 その横を、このご年配の女性のお嫁さんなのか、娘さんなのかわかりませんが、子供さん3人を急かせながら足早に若い女性が通り過ぎていかれました。全くの偶然というか、他の理由かもしれませんが、その態度と横顔は、子供さんに手をやいているのか、私たちへの怒りなのか、もしくは余分なことを説明している姑さんなのか、実母なのか不明の母親女性に、立腹されているのかわかりませんでしたが、やや立腹調のひきつった横顔で足早に抜いて行かれました。もしかしたら、ご家族ではなく、無全くの他人だったかもしれませんが……
 この言わずもがなのことを口にされた、心根の優しい女性。たぶん、その息子さんが近々、工事に従事する方なのでしょうと勝手に推測して、「ああ、そういうご事情ですか。失礼しました。でも、そのご家族の方、息子さんでしょうか? たぶん心お優しい方だと思います」と伝え、「どうぞ、お母様、お気をつけてお帰りくださいね」とこちらもトーンを落としてお見送りした次第でした。
 
 破壊工事をせざめを得ないたちばの方が、全員、もろ手を挙げて工事をしているのではないことを、この間、言外に知らされて参りました。
 推進する国交省職員、町役場担当職員さんも、また「仕事」として、せざるを得ないことは、私たちも十分に承知しています。むしろ現場の実態をよく把握していられるがゆえに、より心を痛めつけられていられるかも知れないと…… 
 「吾妻渓谷を守ろう」のチラシを新聞折込をした朝、電話をかけてこられた、町内の建設業者の方のように…… 


 先のご家族のことを記しながら、不意に、中野重治の名編中の短編「萩のもんかきや」を思い出しました。「一瞬にしてその人間の置かれている立場が理解できなれければ、ものは書けない」と小説講座での恩師は言われました。
 もう、何年も小説の一冊はおろか新聞も丹念に読めない日々が続いています。書けないまでも、その方が置かれている状況位は理解したいものと念じる昨今です。



 ……日々、目の前の一歩に追われ続け、体力と記憶力がめっきり衰え、ああ、これでいいのだろうかとしきりに思うせいでしょうか、明け方の
夢に亡くなった方たちが現れてなりません。
 最初は親族たちが…… 一昨日は先の講座の恩師が。
 そして今朝は小学校の3年間をも受け持ってくださり、同級生に、女なのに男性に立ち向かう気性の激しさがソックリといわれている、M先生。何やら、あの世にいざなわれているみたいで…… 健康には殆ど留意しておらず、身体にムリをし続けてます。
 今朝の夢は私が車を止めて、口いっぱいに食べ物をほおばっていたら、数メートル先のバス停にいたM先生が、小学校の時のままの毅然として整った姿のままで「〇〇ちゃんでしょ」と駆け寄ってきてくれたのでした。「あぁ、M先生!!」と駆け寄って抱きついたところで目が覚めました。
 大逆事件の頃の啄木の歌に、「やとばかり桂首相に手とられし夢みて覚めぬ秋の夜の二時」とかいったのがありましたけれど……
『一握の砂』の作品群ももう、ほぼ暗誦していられなくなりました。古文の高校教師として著名な方だった方の最後の年賀状に「竹取物語も更科日記もすっかり忘れてしまいました。年賀状は今年にて失礼します」とありましたが…… この頃は地元の会合でもお見受けしなくなりました。
 八ッ場の先々の工事の進展に想い馳せると、気持ちが沈みこんでしまって、何やら秋の寂しさが、まさに❝心なき身にも❞人並みに身にしみてなりません。


 



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Posted by やんばちゃん at 10:17│Comments(0)八ッ場だより
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