2014年11月06日

4軒の「移転遅延者」は棄民か、国道145号一部全面通行止 

 吾妻渓谷を訪れる観光客で、昨日5日も大変な人出と観光バス等で、渓谷を通過するのは大変だったようです。
 ようやく、過度のキャンペーンが功を奏したらしく「ぐんまちゃん」人気にわく群馬県ですが、国に加担・連動して「吾妻渓谷」をつぶしても当然と心得る体質が、民間調査会社ブランド総合研究所(東京都)による「全国魅力度」が、前年度44位より下がって47都道府県中46位をホコることにつながり行ったもの考える、県民は多いと思われます。
 自然界を壊して、人口的な汚名挽回の観光政策キャンペーンにこれ以上の県税投入は、まっぴらゴメン。

 さて、群馬県は昨日、ホームペーにて、「現国道145号の一部区間の供用廃止(全面通行止)について」を公表しました。
  http://www.pref.gunma.jp/06/h2800043.html

1 供用廃止(通行止開始)日:  平成26年11月18日(火)正午

2 供用廃止区間(通行止箇所): 吾妻郡長野原町大字林字久森1772番6地先 ~同郡同町大字川原畑字八ッ場1098番6地先まで

 しかし、ここにはまだ4軒の町民が住んでいるのです。
 原因は代替地造成が大幅に遅れているのです。
 それを群馬県は「移転遅延者」と呼んでいるのです。行政側の責任はオブラートに包んでの責任回避。ある意味では公権力による棄民政策です。
 この4軒のお宅がもしも、地域の最有力者、もしくは国交省のお気に入りだったら、このような対応をするでしょうか?
 もはや、「差別政策」以外のなにものでもありません。

 「移転できなかった理由」
一、A家の場合
  
4軒の「移転遅延者」は棄民か、国道145号一部全面通行止 


4軒の「移転遅延者」は棄民か、国道145号一部全面通行止 
移転地への希望は堤出してあった由。
  ところが、国が用意した土地はJR線沿いの代替地(写真参照 4/20撮影)、上湯原地区の大変な地すべり地帯で、長い間、土地の者は住み付かなかった場所。
  つまり、新川原湯温泉駅周辺なのです。
  造成が済んでも、水たまりが出来ていました。地質学者の説明によれば、山際の沢筋からの地下水が溜まっている、丁度手を広げて、指先を山側に向けた時の、手の窪みのように、排水できない水がたまっているとのこと。
 Aさんはとっても聡明な、いわば町内の指導者的任務を多年にわたりこなされてきた方です。
 最初からこの危険性は熟知していましたので、かなり会議の席でも異議を唱えて続けてきたらしいです。
 で、仕方なく、右写真の新駅の中之条方向の鉄路沿いに所有地があり、まだここの方が安全とみなし、広大な敷地の今の家に比べれば狭いけれど、こじんまりとした家をたてようかと心づもりされていたようでした。
 為に、地滑りが心配で、JR線工事中には何度も確認に訪れ、(地すべりの危険性を知悉、予知したJR側の)入念かつ堅固な補強工事に少し安心されたようでした。

 ところがです。8/5の毎日新聞一面トップの大スクープにょって、ここは有害鉄鋼スラグまみれの土地だったことが判明。
 で、発覚以来ずっと、有害鉄鋼スラグ問題の公表にはとっても真剣で、待ち望んでいられました。
 私たちの申入れ書一つにしても、未だまだ「調査中」にて、何ら進展していないのです。
 「撤去」の指示一つはむろん、安全性の確立すら、なされないまま移転計画を進めるわけにも行かず、移転問題はまた、宙に浮いてしまって、今日に到るのです。
大同特殊鋼・有害鉄鋼スラグ問題調査は、いたずらに日数をかさね、未だ正式発表はないのです。

二、B家の場合
4軒の「移転遅延者」は棄民か、国道145号一部全面通行止 


 このお宅も同様な劣悪な土地が起因しているのです。 
 川原畑地区の茂四郎トンネルを抜け、草津方面に進むと、左手の川原畑の墓地の先に茶褐色のアンカーだらけの法面が広がり、不気味な光景が出現するのをご存じでしょうか? 
 一帯は、強酸性の土壌なのです。
4軒の「移転遅延者」は棄民か、国道145号一部全面通行止 


 さらにその先の山が、二度にわたって崩壊。ようやくこの夏頃に補強工事が完了し、国道がまっすぐになったのは記憶に新しいことです。【撮影日は4/20。……確か、工事中で湾曲していた道路が、この日に直線になったやと記憶しています。後ほど確認】
 
 聴くところによれば、B家はこの現場の国道前の川原畑代替地への移転希望を出されてきたそうです。ですが、この大規模補強工事中、国交省からは何の打診もなかったそうです。
 これで、❝移転しなかった家❞とのレッテルをはるのはおかしいとお思いになりませんか?
 
 本質的な原因は、こんな危険地帯にダムを造ることが大間違い。既に巨額の税金が投入され、さらに事故が相次ぎ、計り知れない巨額の補修費と維持費が投入されることは自明の理。
 大事故が起き、人命でも失われた時の責任を、どうに撮ってくれるのでしょうか?

 国も県も自分たちのするべきことは進展させず、責任回避を続け、一方的に、62年間犠牲を強いられ続けてきた、町民にちへの「棄民政策、並びに差別政策」をこの上も、続けるつもりなのでしょうか?

 皆さん、どう思われますでしょうか?
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Posted by やんばちゃん at 09:16│Comments(0)八ッ場だより
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