2014年11月12日

知事には届かない署名に添えた、嘆願書的なお願い文

 前回記しましたように署名はよほどの重大事項でない限り、担当課から知事室への口頭もしくは文面による報告があるだけで、担当課で廃棄処分のコースとなるようです。
 一度きまったことは絶対に覆らないのは道理と、ガックリしみじみ実感した、くたびれもうけの署名提出作業でした。
 ご署名くだされた皆様方、こんな寂しいご報告で申し訳ありません。どうぞ、お許しください。

 それでも私達市民の示威行動には、裁判とか署名や請願とかしか、方策がないのです。
 本日、この手のことにかなり詳しい方から、「請願に添えれば良かったとの」示唆を受け、まだ期日的には間に合うので検討してみましたが、やはり委員会のメンバーの圧倒的多数は自民党所属県議。相手の土俵の中でくつがえるのは愚か、一考だにされず、嘲笑われてポイでしょう。多数決で結果はみえています。
 もっと莫大な費用と手間を要する裁判も、司法が権力と結託しているのですから、どうにもならず。全て負け戦。すると、勝ち誇ったような嘲笑のまなざし。時代の感性が研ぎ澄まされる、そんな時代がどうすれば到来し、ことは逆転するのか……
 折しも、解散総選挙の報。
 五区では小渕返り咲きとやら。で、なければ中曽根の孫が初陣とか……
 バカにするなと誰しも思うでしょう。




                                2014年11月10日
 群馬県知事・大澤正明様  
                              【署名集約団体】
                               ST0P八ッ場ダム・市民ネット」
                                      代表:〇〇〇〇
                              ※住所は割愛
        
             吾妻渓谷保存署名簿提出

 前略、お許し下さいませ。
 八ッ場ダム建設を知事はもろ手をあげて推奨なされ、ことあるごとに「一日も早い着工」をとおっしゃられていますが、果たして沈み行く吾妻渓谷、(特に右岸の長野原町管轄分であった)遊歩道をじっくりと歩かれたことがおありなのでしょうか?
 野趣にとんだ西上州の自然界の粋が起伏にとんだ林のなかに静かに息づき、類のない癒しの空間でした。「でした」ともはや過去形で記さなければならない時が刻々と近づきつつあり、その途上にありますことが、何とも切なく胸に迫りきてなりません。
 「吾妻渓谷は残る」と行政筋は断言されます。それはダム堤下の吾妻川は残るということで、最も観光客に慣れ親しまれてきた上流部は完全に沈んでしまいます。それゆえに沈めるに惜しすぎはしませんか?
 しかも、吾妻渓谷と密接な位置関係にあった川原湯温泉は高台に移転し、得難い泉質とレトロな雰囲気は失ってしまいました。泉質の落ちた温泉ほど無残なものはありません。また、付替え国道は草津温泉直行路線にしかなり得ず、川原湯温泉素通りとなってしまいますことは明白です。

 
 「最後の紅葉」と銘打たれました今年の秋は、大勢の観光客が訪れました。
 私たちは折にふれ、現地にての署名活動を致しました。ここにお届け致します署名は、数は少ないですが、県内外から訪れた観光客の皆様にじっくりと説明し、その上での自発的な署名です。  
 2009年の中止騒動時、ダム推進のための大量署名集約の際の、有形無形に民意を縛った署名とは本質的に異なろうかと存じます。
 昨今は署名に応じてくださる方たちが増え、異口同音に「こんな良い処、もったいないねぇ」「ダムなんか要らないのに」と口にされつつ、「こういう運動があってほっとした」とまで添えてくだされます。  
 ……思いますのに僭越ながら、この景勝地の大自然を壊してはばからない観光政策が、今般の群馬県の魅力度が全国46位となった背景の一端かとも存じます。
 
 八ッ場ダムがギネスブックものの62年間も未着工の理由は、ダム建設に適さない強酸性の水質や脆い地層などの不適格性があり、逆にそれらを上回る美観の存在と、危険地帯への造成、並びに建設維持費の膨大な支出を伴うことに起因しておりました。
 
さらに以下の悪しき憂える要因までもが急浮上。
  ①地滑り実態の解明進展――有数の地滑り地帯です。添えましたビデオを是非ご覧ください。
  ②大同特殊鋼「有害スラグ」問題――いつまで「調査中」なのでしょうか? 緊急課題です。
  ③浅間山・草津白根山直下の危険性――浅間山は活火山。草津白根山は「御嶽山につぐ水蒸
 気噴火の危険性大」と指摘されています


 ほどなく知事のご要望通り、本体工事着工。ということは同時に、吾妻渓谷の大規模破壊工事が始まるわけです。
県民への責務として、上記諸問題を完全に解決されてからの本体工事着工が、極めて妥当かと考えますが、いかがでしょうか。
 「ダム建設続行」に到った一連の有識者による会議は、ほぼ形式のみにすぎず「最初にダムありき」にて推し進められたのは紛れもない事実でした。
もし、大事故発生の際には、どのように責任をお取りになられるのでしょうか?


 かの田中正造の今に新しい言葉に「真の文明ハ山を荒さず、川を荒さず、村を破らず、人を殺さゞるべし」とあります。水没地の人口急減、国道145号閉鎖に伴う4軒の生活権をも考慮なされない今般の非情な処置を鑑みてもこれでは、正造語録に照合すれば知事が治める当県には《真の文明》は根づきようもありません。
 観光立県に近づくには、この田中正造の精神に学び、戻ることにつきるのではないでしょうか。
 
 知事も1971年、尾瀬に観光道路を造ることに、捨て身の構えで反対した平野長靖の必死の懇願により、直ちに尾瀬に出向き奔走された大石武一初代環境長長官の名前を覚えていられることと存じます。
 これ以前に尾瀬を大貯水池にする「尾瀬ガ原巨大ダム」計画時にも平野長蔵・長英父子の努力がありました。そして、お陰様で尾瀬の手づかずの大自然を私たちは今、味わえるのです。
 因みに小寺前知事もまた、県営倉渕ダムの現場にお一人で行かれ確認、英断、凍結された経緯がありました。
 
 思えば2009年末頃より、八ッ場ダム工事受注業者から、知事の後援会母体でもある自民党群馬県連の、その支部筋や議員後援会などに多額の献金があったことがマスコミに暴かれ、2010年2月2日の衆院国土交通委員会にてもとりあげられました。これらの悪しき土壌が、今般の小渕問題への種火的な切口となったようにも感じられます。
 それにしても、どうしてダム建設には、このようなダークな輪郭がつきまとうのでしょうか?

 そんな中で数日前の7日、会計検査院が平成25年度決算検査報告を国土交通省宛に出した、そんな些細なことでも、八ッ場の未来を憂える心ある現地の方と共に私たちには、ほの明るいこの国の良心の一つとして受けとめられるのです。
 なお現地の若手世代の意識は、ダム問題について親世代とは確実に異なりつつあることを、知事もご認識ください。

 今後も強引に推進なされればおそらく、吾妻渓谷の渓谷美を壊し、ムダで問題だらけのダムを造った、その時の知事として、大澤正明知事のお名前は残念ながら歴史に刻まれてしまうことでしょう。
 八ッ場ダム建設を推し進められる前に、もう一度、ご一考くださいませんでしょうか。

 環境の世紀と称されます現在、自然色豊かな当県の誇れる名君として、是非ともご自分の足で目で、吾妻渓谷を歩かれてご判断くだされますよう、伏してお願い申し上げます。

    八ッ場の蘇生と活力のためにお力添えの程を、
                         どうぞよろしくお願い致します     








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Posted by やんばちゃん at 18:00│Comments(0)報告
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