2014年12月18日

仮締切上におちる沢は「栃洞の滝」ではなく、名称不明

 


 「訂正・お詫びごと」です。
 この春より、仮締切上におちる右岸からの沢水について、「栃洞の滝」と記してしまいました。が、これはミスです。
 自身で気がつきました先月以来、訂正するのにではこの筋の正しい名称はと調べて参りましたが、現在まで不明で、おそらく「名称はなし」ということだろうというのが、この間、お尋ねしてきた方々の共通のご意見でした。
 「白糸の滝」と「栃洞の滝」の間には、三本の沢があり、そのうちの2番目と3番目の沢は、細いYの字状にほぼ合流して吾妻川、今は仮締切上に注いでるのです。
 
 急かれるままに安易な記述をしてしまった不明と「孫引き」の怖さを、判明以来ずっと実感。
 間違えました本欄の該当記述の冒頭には、大きな文字にて「ミスと謝罪」を12/1付で記してあります。拙い小欄ながら、当方もしでかしてしまった安易な「孫引き」など、次の余波に到らないことを祈りつつ、つつしんでおわび致します。
 
 
 皆様、よくご存じのように実際の「栃洞の滝」はもっと下流で、小蓬莱の右岸やや上流、本体工事のほぼ真横に位置します。
つまり、破壊されてしまうのです。無惨でなりませんが……


 原因を考えてみますと、
 ①「ダム工事でつぶされてしまうという滝」という認識が根底にあり、右岸散策の記憶をもとに、ブログアップの際、時間をかけて沢筋の名称を確認せずに、取り急ぎ手元のパンフ類をみたようにも思います。
 ② パンフや刊行物、看板類、左岸に設置された堅固な案内板にも、右岸上流より「白糸の滝」と「栃洞の滝」の2つしか記名されておらず、沢筋の記述は皆無でした。「白糸の滝」の次の滝名を安易に記してしまったのかも…… 仮締切上に落ちる水はかなりの水量でしたので「名 のある」ものと思いこんでしまってました。
 ➂ 何よりも、右岸は昨年秋より「立入禁止」。対岸の左岸から臨むだけですが、殆ど車は止められず、いつも時間に急かれるままに通過。きちんと位置確認はできませんでした。 
  右岸遊歩道は通常、40分。駆け足に近い形で歩いても20分はかかります。お恥ずかしながら現地訪問は何百回にも及んでま   すが、殆どが急ぎ足の工事現場や個人のおへのお邪魔にて消耗。足を踏み入れたのは二桁に満たないのです。それもほとんどがご案内役 の忙しないタイムキーパー役でした。いつでも歩けるという思いがあり、こんなに早く「立入禁止」になってしまうとは思ってもいませんてでした。
 ④また同様にして、この周辺のことを記した方々の文章や団体の記述も混同していられました。それを鵜呑みにして孫引きしてしまった可能性も否めません。
  現時点での限られた時間内での調査に基づく、最初の混同記事は、おそらく以下の方の記述ではないかと推察しています(但し、私は直接この記事観てはおりませんが……)
  ⑴2008/11/07のYという方の仮締切工事現場の写真キャプション上の断定記事と、本文の「現在は、ダム本体工事の準備工事として仮排水トンネル工事が栃洞の滝付近で始まった」との記述。
  ⑵さらに2014/04/29のある団体にも「川の流れを遮っている石垣が丸見えになりました。石垣のすぐ下流域に栃洞の滝があります」などと、仮締切頭上に落ちる水は「栃洞の滝」と、以後も同種の記述がありました。



 この間
 ➀『長野原町誌(上下巻)』 
②各種文献 ③識者の方3名 ④地元の方4名 ⑤役場観光課 ⑥教育委員会にお聴きしました。いずれも不明で、「沢は冬場は涸れから、名前なんかないと思うよ」というようなご意見でした。
 現在⑦八ッ場ダム工事事務所/関東地方整備局にも問合中。理由は➀国には工事に伴う綿密な地形図があるはず②12月県議会に「最新の環境影響評価実施」の請願を提出した際、なんと「実施済み」との回答にて「不採択」となった経緯があり、その真偽確認をも含めてです。

 【わかったこと】
 ➀かつて「長野原新聞」というミニ新聞が、「スズキ ヒロオ」さんとおっしゃ方が発行されていて、この方が書かれた小説中で「毒水沢」と書かれていたのを記憶されているとのご証言を得られました。が、小説ですし、「毒水沢」の名前にも違和感がありますので、信憑性にかけるのではと目下、判断しています。
 ②ある地質研究者の方の丹念なご調査によれば、「250000分の一」の地図には、「沢筋が一本に集約されていて、ミスである」との貴重なお話を伺えました。こちらは信じられます。
 ③「栃洞の滝」の読み方ですが、「トチボラ」と通例、聴いてきたように読んで参りました。が、調査過程で、地元の研究者・浦野安孫さんの『吾妻渓谷見て歩き』(2014/2上毛新聞社刊)には、「トチドウ」のルビがあり、裏表紙には秋の「栃洞の滝」の雄姿が掲載されてます。 
 ④「長野原町誌」の下巻には、「栃螺沢」の名前がありましたが、関連性については記述されてませんでした。
 
 読み方や文字に関連しては、「往々にして、元来名称はなかったが、その後、定着したもの」とのご意見もありました。
 例:金花山と金鶏山など。(実は、『ダムを造らない社会へ』(2013年2月 新泉社刊)のゲラ段階で編集者から、ある後先輩は「金花山」、拙稿では「金鶏山」となっているが、どちらなのか、統一したいとの問い合わせがありました。で「金花山」で結構とお伝えしましたが、川原湯の古老の方々の書籍や古い地図には「金鶏山」だけれど、国交省は最近「金花山」を使っている旨を添えさせて戴いたものでした。


 この仮締切堤体の上に落ちる無名の沢筋の、冬場も涸れないのに名前一つない不思議さと、水没させられる、というより、川幅を広げめには破壊されてしまう、哀れな運命に突き動かされてなりません。

 最後に、多くの観光客を魅了してきた、これだけの滝をつぶす、破壊型・八ッ場ダム工事の愚かさをかみしめています。夏場の写真です。








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Posted by やんばちゃん at 06:40│Comments(0)八ッ場だより
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