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Posted by 株式会社 群馬webコミュニケーション at

2010年08月27日

きつねのかみそり、咲き乱れた川原畑の小道、今いずこ


 25日に訪れた時、八ッ場の疎水沿いの雑木林にさいていた、キツネのカミソリです。ヒカンハナ科ヒガンバナ属の花です。
 「狐」と名のつく草花は、本来のものに比べて見劣りがする、という意味をもつそうです。類似するものとして、「犬サンショウ」のように「犬」の文字がつくものもそうですね。でも、ヒガンバナとはちがって、これはこれで独特の持ち味のある独立したステキな花です。
 お訪ねした方が、タッチの差で出かけられてしまって、1時間ほどたたないと戻られないとのことでした。昼時は過ぎていたけれど、まだ遅い昼げのお宅もあるでしょうから、他のお宅に伺うのも悪いので、私も涼しいところで持参の昼食を食べようと、とっておきの木陰で弁当というほどのものでもないけれど拡げました。急坂をくだった木立の下で、前方に情感あふれる田の、実り始めたばかりの稲穂を眺めながら、気分よく食べていたら、思いもかけぬ蚊の集中攻撃にあうはめに。痒くて痒くて……、
 まだ、時間があるので、その奥の茂みの川ベリには、今春、ここにワサビがたくさん自生していたのを発見していたので、思い切ってかき分けて入ってみました。国道からほど無い下地の茂みなのに、原野そのものの趣です。
 めざすワサビは殆どみかけず、あっても、茎は泥にまみれてました。春に茎を組ませてもらいましたけれど、根はとらなかったので、みずみずしいのが生えているものとの思惑がはずれていささか、ガックリ。でも、きれいな所だけをひとつかみほど。
 川ベリから離れた奥地のほうにもわさびがあるのを見掛けたけれど、春には採らなかったので、まだあるかなと奥地に進みました。
 
 すると、一面のこの花の群落が、林の中で明るい空間を彩っていました。でも、すでに散り際でした。少し、離れた木陰にあった、この一株だけはまだ盛りでした。で、二本ほど失敬。花冠のが折れてしまったのももったいないので、一輪差しのおしろい花の脇にさしておき、咲いたのが、左の写真です。
 葉っぱはおしろい花のもので、「葉しらずの花」とも呼ばれるヒガンバナと同じく、キツネのカミソリも開花時には葉はつがず、茎のみが林立し、花が咲き終えると、濃い緑の光沢のある葉にあたるものが芽生えてきます。従って、一生、相まみえることのない男女の中に例えた小説などの素材として使われてきました。かくいう当方も、男女の仲とまではいかない民話調のものでしたが、その視点にてまとめたことがありました。
 
 キツネのカミソリは、移転した川原畑の諏訪神社の周辺にもいっぱいありましたっけ。神社前の旧信濃街道の草の小道ぞいの緑の草むらのなかに、この紅い花が点在しながら、咲き乱れていたさまは、山里のリリカルな光景でした。
 今は、どうなっているでしょうか。

  
 昨日26日の川原湯祭りで林地域にお住まいの方から伺ったお話によりますと、26日早朝4時、林では王城山に登る、神事
があったそうです。
 前に、高間山から尾根伝いに王城山に行き、下ったことがありましたが、しんどい道でした。それを往復ですから、大変なことだったでしょう。その時にも、そんな清々しいけれど困難な神事があるということを耳にしました。
 四季折々の移ろいのふし目として、土地ごとのさまざまな行事が、村を愛する村人たちによって、連綿と守り受け継がれてきているのですね。それらが、ダム建設によって、瓦解されてきつつ、ありますが、必死で支える現地の方たちの心意気があります。  


Posted by やんばちゃん at 20:47Comments(0)八ッ場だより