2009年09月20日

9/17(木)、八ッ場で墓前に報告

 
 やはり9/17(木)、八ッ場へ行きました。そのことを報告しようと思いつつ、
ブログ上に「下書き」のまま、心ならずも今日にいたってしまいました。

 故・豊田嘉雄さんの墓前に心ばかりの気持ちの現れとして、花と線香をたむけ、
「中止」の方向性に向けてことが滑り出しことを報告して参りました。
 
 さすがに、現地感情をおもんぱかると、まだ、早すぎるかなとの躊躇もありました。
が、思案中に原告の一人、Tさんから「最新の現地情況を教えて欲しい」との電話が
入りました。で、「八ッ場へ行ってこようかかと思っている」と伝えて、急きょ、二人で
八ッ場入りと相なった次第です。

   睡眠不足、意気消沈の川原湯温泉街 
 温泉街では、その日の明け方にまで及ぶ、テレビ報道を見ていた方たちが多かった
らしく、泣きはらしたような目もとの方が、多かったです。
 最初はいぶかしく思いましたが、寝不足であると分かり、この問題への当事者たちの
悲壮感ただよう関心度の深さがわかり、一縷の望みが打ち砕かれた水没地の悲哀に
対し、対立軸に属する私たちの立場は「無神経」といわれても仕方ないものとも自戒し
ました。
 あちこちで新聞関係者やテレビ局の撮影に応じている顔みしりの方にあったり、夕刻に
王湯の前あたりで、低空飛行された取材のヘリコプターの轟音はひどく、確かに消沈して
いる現地の傷ついた心をさらに傷つかせるものと感じられました。
 昼どき、食堂の前には待っているお客の列ができていました。
 たぶん、寝不足と落胆だったろうにと拝察。いかに商売とはいえ、自分たちの苦悩とは
別世界の観光客たちの注文に応じるのことさえも、辛いだろうなと思われました。

     それは、昔日の反対派の姿に重なる 
……でも、たとえば、墓前に「やまたのよっちゃんは正しかったですよ」と報告した
故・豊田嘉雄さんを始め、終始、ひよらずダム反対を貫いた方たちは、2001年の補
償基準調印の日、さらに遡って1985年の群馬県の仲介案の「八ッ場方式」によって、
泣く泣く建設推進の旗を降ろした、無念の方たちは、その日、このように終日、うちひ
しがれいたのです。私も自分の落胆ぶりを覚えています。
 八ツ場の57年間の軌跡は、蛇行形態を描き続けてまいりました。
 その中で、踊らされ憂き目を見るのは、いつも名もない庶民です。
 八ッ場でうま味を吸ったのは、推進の旗を振り続けてきた一部の有力者だけでした。

 
    ?観光客の姿、通常より多目 
 この日の長野原町は結構、マスコミ陣と若い人とで比較的賑やかでした。
 八ッ場館であったグループは栃木県からの学生で、ゼミで訪れたとのこと。
 午前中に、駅前で若い一行がY館の迎えのマイクロに大勢乗ったのを見ていたの
で、「お泊まりは」と宿の名前を口にすると、日帰りとのこと。
   
    3号橋の強度は安全 
 この若者から、眼前でこの日も工事に余念のなかった2号橋を指差し、「あれ、どう
なるんですか」と問われました。「もちろん、道路網は必要不可欠なんだから完成させ
るでしょ」と答えると、「将来、造ることも壊すこともできないですもんね」とつぶやいて
ました。
 なお、代替地も国道も来年、3月までに完成予定で21年度予算はすでに、執行さ
れているのです。
 数日前、中央道の八王子付近の高速道路から、はるか眼下の家並みを俯瞰して、
こんなに高くても大丈夫なのだから、八ッ場も可能だろうと思えたのです。
 ただし、この日、お会いしたの建設業者の方から、「完成した3号橋は、水を張った
場合に強度が出る。湖面がなければ危ない」と言われていることを聞きました。
 早速、確かめてみました。
 ある程度確かな情報を持たれている方にうかがうと、「現実に来年三月以降は、予
定通りに開通なったら、3号橋を渡らせるはずだったんだから。その際にはまだ水が
張られていないのは分かりきっている上での指示なんだし」と教えてくださいました。
いずれにしても、走る場合には技術者の判断が下されるし、なんらかの技術開発も
あります。

 
     墓参のことが、マスコミに
 なお、故・豊田嘉雄さんのお墓にいた私と原告のTさんの姿を、(道の先にあるお宅
への取材のため、)徒歩で歩いてきた、取材途中の赤旗記者が見つけ、墓地内に入っ
てこられ、感想を求められました。
 そして、翌18日の「赤旗」の14面【社会・総合】欄に掲載されました。
 早朝、Tさんから電話があり、早速、午前中に掲載紙を届けてくださいました。
 (アップしたいのですが、同紙には不慣れなので、記事データーが、探しだせません)。
 
 おっちょこちょいといわれる私にしては周到に用意していったにもかかわらず、持参した
マッチが、用意した手桶がわりの容器の水中に箱ごと落ちてしまっていて、3人ともたば
こは吸わないのでライターもなく、線香に火がつかずに往生したものでした。
 笑い話を添えて、ひとまず終了。

  ※追記  後日談あり
 「赤旗」紙上で取り上げられたのは良いのですが、同道したTさんが、なぜか(たぶん党
関係者だからなのだと推察しますが)、名前を伏せられたので、カップルとみられかねない
との老婆心からの冗談まじりの忠告あり。


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Posted by やんばちゃん at 09:23│Comments(0)八ッ場だより
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