2009年02月27日

真理の道を政治色に染めてはならぬ 1/23結審

  ところで、ブログへの熟達度も、恐らく練習量に比例するもの?
  その練習の意味で、八ッ場関連の過去の文章を幾つか、アップしてみます。
  まず、手始めに「ストップ ザ! 八ッ場ダム」(1/12発行)に投稿の拙文を転載。
  一都5県で4年間にわたり取り組まれた、「八ッ場ダム訴訟」の群馬は、去る1/23で結審となりました。
 判決は、来る6/26(金)で、現在判決日が確定となっているのは、群馬だけです。
 詳しくは http://www.yamba.jpn.org/ 

//////////////////////////////////

真理の道を、政治色に染めてはならぬ

 初雪が降っている。
 一面の雪景色の中で際立つのは、突然の雪に通勤を急ぐ車が安全を期して、より交通量の多い県道国道に殺到、車のわだちの跡が重なりあい濡れそぼった路面のつややかな照り。雪原で、確固たる一筋の道と化している。
 思うに、八ッ場ダム反対闘争過程で司法を“真理の道”とみなし公明正大(?)な判断を求めて駆け寄った、私たちのこの4年間の軌跡にも似ていまいか。
 その裁判も程なく結審を迎え、春には決着がつくという射程距離内に入ってきた。

 ところで、私たちの真剣な裁判が、ダム推進派からは「地元を故郷とする人間もいない原告団による八ッ場ダム訴訟」と呼ばれているのはご存じだろうか。
 12月定例県議会最終日の12月19日午前に、発議された「八ッ場ダム建設事業の早期完成を求める意見書」をめぐって行われた賛成討論中で、「ダム中止の声を上げる過日の民主党幹部やその他の建設反対の任意団体」に加え、本裁判は川原湯温泉旅館協同組合と観光協会に代表される由の地元民にとっては、「憤りを感じさせている」と述べられていた(※裏返せば、如何に打撃を与え危機感を募らせているかの実証でもある)。
 加えて意見書には「進捗率は約70%程度と見込まれているが、国内には本ダムを含めて無責任なダム不要論がある。これらの無責任な言動は、現地で懸命に生活再建に努める水没関係住民の気持ちを逆なでし、これまでのご苦労を無視するものである」となりふり構わずのいつもながらの論調もある。
 「無責任とは何事か」と聞き捨てならない。

 裁判は市民の権利に他ならず、ヒフティヒフティであるのは自明の理。
 ましてや、強引な圧力をかけ続けて恥じないどこかの力によって、現実的に地元の方が原告になれるはずもないではないか。
悪までも本裁判は、ムダな負担金を担う下流都県民の怒りの発露であり、地元民云々をチラつかせるのは、お決まりの市民感覚マヒの現れ以外の何物でもなかろう。

 このような一連の論理が平然とまかり通る保守王国の最大手の本県(ちなみに衆院選で自民党圧倒的勝利は、群馬と山口の二県だけだそうな)。
 さらに過日、地元5区選出大臣は「(八ッ場ダム建設は)完全に軌道に乗った事業」と明言した。
 56年目突入の軌跡を眼こらし凝視すれば、反対派住民を手を変え品を変え「推進」の2文字に向かわせた、腹立たしい過程が浮かび上がってくる。
 次々に建設推進の既成事実を作り上げ、わだちの跡を重ねさせた歴程と呼べよう。
 さらに本日もまた、新たな既成事実の積み上げが行われている。通常国会で審議入りもしていないのに、本日1/9付けの官報に掲載の「本体工事の入札公告」を朗報として、県議の一人はある席で報告したそうな。
つまり、お得意のかっこ付き“政治”的軌跡づくりの連続面だ。

 すかさず、近畿地方のダム先進地の活動家からは《怖いのは「心理的既成事実化」》との示唆が入った。確かに、微妙に作用して怖いが、断じて踊らされまい。
 何があろうとも三権分立を標榜するこの国で、私たちはひたすら「司法」の独立と力を信じ、条理を尽くした公明かつ画期的判断を待ち望んでやまない。
 いかなることがあっても、判決に“政治の色”を介入させ加えさせてはならぬ。それは(権力側の?表向きのことであり)何ともおめでたくて愚直と呼ばれようとも、裁判の公平性を信じきる原告の一人だ。人が人(=裁判長)を信ぜずしてどうしようか
                            (原告:鈴木 郁子 1/9記す)


同じカテゴリー(八ッ場だより)の記事画像
ブログ再開させて戴きます、よろしく
新緑の現地見学会、本日です
片側通行止めをせずに済んだ真相
日本工営報告書、レクチャーにて少~し理解
県と国、半分づつの負担。でも、血税投入には変わりなし
負の遺産に1億6千250万円投入。県は今回の工事は県の全額負担と答弁したけれど……
同じカテゴリー(八ッ場だより)の記事
 ブログ再開させて戴きます、よろしく (2019-03-22 19:35)
 新緑の現地見学会、本日です (2017-05-06 08:18)
 片側通行止めをせずに済んだ真相 (2017-04-28 05:55)
 日本工営報告書、レクチャーにて少~し理解 (2017-04-17 22:21)
 県と国、半分づつの負担。でも、血税投入には変わりなし (2017-04-15 08:28)
 負の遺産に1億6千250万円投入。県は今回の工事は県の全額負担と答弁したけれど…… (2017-04-03 11:01)

Posted by やんばちゃん at 16:18│Comments(0)八ッ場だより
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
真理の道を政治色に染めてはならぬ 1/23結審
    コメント(0)