2011年03月09日

溶岩の涙ー涙する桜の古木

 栄橋から上湯原地区を通って川原湯温泉に向かう途中、眼前に迫ってくる、この要塞のようなものは、何だかお分かりになりますか?
溶岩の涙ー涙する桜の古木


 実はこれ、あの二号橋から伸びてくる道のようなんです。
 次の写真をご覧ください。おなじみの二号橋周辺の道路であることがお分かりになると思います。写真右手、ユンボのある地点の側面のようなのです。何とも、ユニークかつモダンな道路ですね。
溶岩の涙ー涙する桜の古木



 さて、次は同じく上湯原に、最近まであり移転したお宅の角口の、おいてけぼりをくった桜の古木です。まぁ、これだけの木は移植しようもありませんけれど……  今年もたっぷり花を咲かせることでしょう。
 でも、もう主たちはおりません。
溶岩の涙ー涙する桜の古木
 伐採されないことを祈るのみです。
 ダムというのは、こういうところにも無言の犠牲をもたらすのではないでしょうか。人間様たちは補償交渉が整い、まぁあるていど、条件に納得、溜飲がさがれば移転していく。でも、物言えぬものたちは身動きできない。そして、造ってはならぬダムなれど、現状のまま進めば、完成し湛水されれば、早晩、水底で朽ちていく。
 先年、徳山ダムでおびただしい木々の先端が水の中から頭をもたげ、朽ち初めていた、痛ましい光景を思い出します。徳山ダムは、むやみに大きく大金を費やしたいだけのムダもムダなダムの代表格として知られています。
 前から感じていたんですけれど、それにしてもこんなに幹がゴツゴツした桜の樹も珍しいんじゃないでしょうか。持ち主の皆さんと同じように、この半世紀かなり苦労したんでしょうか?  
 八ッ場ダムは、それをしのぐダムと言われています。けれど、“八ッ場だけはやる”的合言葉がある由。天下り河川官僚たちや一部前政権関係者たちのの趣味的願望をかなえてあげられるだけの財政的余裕はもうないはずです。4600億円の1割の費用のダム堤とはいえ、もったいない。残額だけでこれだけでできっこないのは既に50億以上の増額が明示されているし、完成後の諸維持費を考えればとんでもない。
 重ねて記せば、「中止しないで完成させる費用の方が安い」と言えるヒトは、算数のおけいこだけのかなり単純思考の方たち。つまり、ダム全体のからくりを考えない“木を見て森を見ず”の方たちであろう。
 完成後の一つを考えても、また天下り集団ならびに関連機関がわがもの顔に長野原町に定住。
 人口が増えていいかもしれないけれど……
 実は、長野原町のあるダム関連役職の方の本音は「早く、ダムを仕上げて、国交省の奴らの顔もみたくもない」でしたけれど、そうはいきません。あっちにこっちにしたり顔のみたくもない国家公務員さんたちの顔をみざるをえません。
 ダム関係者の方のコ認識も、これなのですから…… 一般の方たちがバラ色の夢を見させられるのも無理はありません。
 
 さて、この桜の古木、まるで“涙の塊”とでも命名したくなってきます。樹肌のいろがまっ黒けなので、噴出した“溶岩の涙”というのはどうでしょうか 



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Posted by やんばちゃん at 21:08│Comments(0)八ッ場だより
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