2011年06月09日
特別委・傍聴記(その二) 要壁には、なんと現地の石を使用
昨日8日の県議会八ツ場ダム特別委員会の続きです。
今朝の新聞をみて、いささか拍子抜け。
昨日、圧巻だった(と感じた)伊藤県議の大きく分類して二つ目の「打越代替地問題」にふれたのがないじゃありませんか。
特にある社の記事は、建設に都合のよい見出しのみ。ここでは、有識者会議の時も、「静岡県の富士周辺から導水」の荒唐無稽的な案をことさらに取り上げてまして、委員会の席でも田所県議は「マンガチック」と揶揄って、勢いよく「むしろ旗もって、どやせ」的な発言を繰り出してました。
昨日の約五時間半の傍聴の中で、当方にとって最もインパクトのあったのは、角倉県議、伊藤県議のお二人が質問なされた、「川原湯温泉打越代替地の要壁問題」でした。
というのは、同代替地の造成時から自分でも関心があり、とりわけ水の排水は造成時より折に触れ写真にとったり、造成地の砂を採取して識者に聞いてきたりしていた事柄でありましたので、午前中、角倉さんの八項目目の質問で、もり土の要壁の水抜き排水管からでている地下水問題についての質問がありました。
返答者の建設住宅課の・次長以下3人の職員が、事前に諮られて、参考人として呼ばれていました。課長は他の委員会に出席ているとのことでした。
傍聴人ながら、午前の質問が終えた段階で、以下の三つの疑問点を次長さんに伺いました。一足違いでマスコミさんがが質問していたので、待っていたら、同じく①について「場所は?」との質問が耳にはいったので、近寄って一緒に伺った次第です。
①「出水の場所はどこか」
②造成時にはほとんど水がはけず、溜まり水だったが、排水路はどうなっているのか
③川原湯地域の打越代替地ののり面(地元民が植栽したその下方)というか斜面の要壁部分の石は、えぐられていて深い穴があいている事実について。
①は打越で最も下流寄り。横壁の代替地の二か所と地図を示して教えてもらいました。
②国交省に聞いてほしい
③それについても国交省に
そして、午後の二人目の伊藤県議の質問にはびっくり。
なんと、当方も崩れた打越の斜面の消す間に驚き、「怖いな」と感じてきた、その川原湯代替地ののり面の摘み石には、工事の際に現場から出土した石が使われていたとのことでした。これはアッサリと県側は応えていました。
現地一帯の石は、天明三年の浅間の噴火によるもので、もろい石なのは周知のことです。
地学の教師をしていられた伊藤県議はこの面のプロ。
「それが間違いだった。、水を含むと崩れ、ベントナイトである」と指摘。
※ベントナイトは、粘土鉱物モンモリロナイトを主成分として、石英、α-クリストバライト、オパールなどの珪酸鉱物を副成分として、長石、マイカ、ゼオライトなどの珪酸塩鉱物、カルサイト、ドロマイト、ジプサムなどの炭酸塩鉱物や硫酸塩鉱物、さらにパイライトなどの硫化鉱物を随伴する弱アルカリ性粘土岩の名称。
住宅課ては、「ある程度の風化はありうる」的な発言をしたと思います。
これに対して、さらに伊藤県議は「あれは風化という段階ではない」と指摘されました。
この後の、「地滑り問題」についても、後ほど別記致します。
しかし、大きな問題です。
心なし、この辺りからの明らかな事実の衝撃の前に、それまで、学術会議の結果や裁判のことをわざと質問してクローズアップさせるなど、勝ち誇り気味の自民党県議団も、もはやヤジをとばさず、県職員もシーンとして、室内の空気が凍りついてしまった感がしました。
本ものの議員とは、角倉議員や伊藤さんのように、たえず現地に足を運び、検証。ご研鑽をつまれるべきと改めて想いました。
事実把握だけでも、傍聴に行って良かったです。
【注】ベントナイトとは
http://wwwsoc.nii.ac.jp/cssj2/seminar1/section23/text.html
または、http://www.hojun.co.jp/48_what_bentonite.html
今朝の新聞をみて、いささか拍子抜け。
昨日、圧巻だった(と感じた)伊藤県議の大きく分類して二つ目の「打越代替地問題」にふれたのがないじゃありませんか。
特にある社の記事は、建設に都合のよい見出しのみ。ここでは、有識者会議の時も、「静岡県の富士周辺から導水」の荒唐無稽的な案をことさらに取り上げてまして、委員会の席でも田所県議は「マンガチック」と揶揄って、勢いよく「むしろ旗もって、どやせ」的な発言を繰り出してました。
昨日の約五時間半の傍聴の中で、当方にとって最もインパクトのあったのは、角倉県議、伊藤県議のお二人が質問なされた、「川原湯温泉打越代替地の要壁問題」でした。
というのは、同代替地の造成時から自分でも関心があり、とりわけ水の排水は造成時より折に触れ写真にとったり、造成地の砂を採取して識者に聞いてきたりしていた事柄でありましたので、午前中、角倉さんの八項目目の質問で、もり土の要壁の水抜き排水管からでている地下水問題についての質問がありました。
返答者の建設住宅課の・次長以下3人の職員が、事前に諮られて、参考人として呼ばれていました。課長は他の委員会に出席ているとのことでした。
傍聴人ながら、午前の質問が終えた段階で、以下の三つの疑問点を次長さんに伺いました。一足違いでマスコミさんがが質問していたので、待っていたら、同じく①について「場所は?」との質問が耳にはいったので、近寄って一緒に伺った次第です。
①「出水の場所はどこか」
②造成時にはほとんど水がはけず、溜まり水だったが、排水路はどうなっているのか
③川原湯地域の打越代替地ののり面(地元民が植栽したその下方)というか斜面の要壁部分の石は、えぐられていて深い穴があいている事実について。
①は打越で最も下流寄り。横壁の代替地の二か所と地図を示して教えてもらいました。
②国交省に聞いてほしい
③それについても国交省に
そして、午後の二人目の伊藤県議の質問にはびっくり。
なんと、当方も崩れた打越の斜面の消す間に驚き、「怖いな」と感じてきた、その川原湯代替地ののり面の摘み石には、工事の際に現場から出土した石が使われていたとのことでした。これはアッサリと県側は応えていました。
現地一帯の石は、天明三年の浅間の噴火によるもので、もろい石なのは周知のことです。
地学の教師をしていられた伊藤県議はこの面のプロ。
「それが間違いだった。、水を含むと崩れ、ベントナイトである」と指摘。
※ベントナイトは、粘土鉱物モンモリロナイトを主成分として、石英、α-クリストバライト、オパールなどの珪酸鉱物を副成分として、長石、マイカ、ゼオライトなどの珪酸塩鉱物、カルサイト、ドロマイト、ジプサムなどの炭酸塩鉱物や硫酸塩鉱物、さらにパイライトなどの硫化鉱物を随伴する弱アルカリ性粘土岩の名称。
住宅課ては、「ある程度の風化はありうる」的な発言をしたと思います。
これに対して、さらに伊藤県議は「あれは風化という段階ではない」と指摘されました。
この後の、「地滑り問題」についても、後ほど別記致します。
しかし、大きな問題です。
心なし、この辺りからの明らかな事実の衝撃の前に、それまで、学術会議の結果や裁判のことをわざと質問してクローズアップさせるなど、勝ち誇り気味の自民党県議団も、もはやヤジをとばさず、県職員もシーンとして、室内の空気が凍りついてしまった感がしました。
本ものの議員とは、角倉議員や伊藤さんのように、たえず現地に足を運び、検証。ご研鑽をつまれるべきと改めて想いました。
事実把握だけでも、傍聴に行って良かったです。
【注】ベントナイトとは
http://wwwsoc.nii.ac.jp/cssj2/seminar1/section23/text.html
または、http://www.hojun.co.jp/48_what_bentonite.html
Posted by やんばちゃん at 22:21│Comments(0)
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