2010年12月24日
怒りの石仏たち 来年度予算約153億円
2010年も暮れようとしています。
ここの石仏たちも怒っています。安息の地を追われ、コンクリートにくくりつけられて逃れられること叶わず、怒っているはずです。
下の写真をご覧ください。ここが、移転する前の元の住処でした。
永遠にまぶたから消えない、然るべき「三つ堂」の景観。
なぜ、空間ごと保存できなかったのか! そのくらいの技術なくして、おいそれと文化財に手をつけるものではない!!
川原畑のアベック地蔵も同じような憂き目にあってます。
そして、(たぶん、こちらは個人持ちの屋敷神様のようにも見受けられますが)、急峻な坂道の小道からちょっと奥まった場所のこの祠の周辺の木々も伐採されてました。
11月、すぐそばの道路では、写真のような道路各幅工事が行われていました。
それによって家も引っ掛かるとかの理由で、公共工事の対象となりました。つまり、新築補償となります。
で、村人いわく。「道路の幅が拡がるっていっても、ここだけなんだよ」と。本当に部分工事なのです。銅葺きの御所風唐破風の豪華な玄関付きの豪邸を国の負担でやって貰える、そのお宅の裏道だけの部分工事なんです。傾斜がひどいからとかとも流れてました。
でも、お蔭さまでたぶん、坂道のちょっと上に鎮座しているため、このお祠の主たち、(屋敷神さまならキツネたち)は移転せずに、来る2011年の初日をいつもの場所で、いつものように拝めることでしょう。
現地の工事は、妙な陰影があって、新たな村人同士の相克を生んでます。
例えばもこの祠のあったすぐ下のお宅も水没予定地スレスレ地点に新築移転してみたら、国交省に図面を確かめての移転だったにもかかわらず、新道路の建設にひっかかることになって、直ちに地続きの高台に再建築したそうな。新築するにあたっては確認申請などもあって、そんな軽いことで許可になるはずもないでしょうに。その際の移転は、新築補償だったとか。ダムの経費って至れり尽くせりで、それはウラヤマシイ限りなんですよ。
近隣の人たちはその推移はよ~く知っているけれど、村社会の掟に従い、表だって指弾の声はあげません。
ただ、風のそよぎのように、ザワザワとささやき、ヒソヒソと小声をもらすだけなんですけれど…… 放たれた単発的な単語の奥には深い渓間があるんですけれど、容易にいきつくことはできません。 ちゃんとつじつま合わせは準備万端、用意周到になされてますしね。
これらを容認してきたのは、他ならぬ前政権。
お金がいくらあっても足りないはずです。
あ~ぁ、私たちが住まされるこの国は民主国家なんかじゃありません。厳しい生活の中から、こんな風に使われる税金なんか、払いたくないですよね。
なのに本日発表の、今年度の生活再建などに使われる予算は、ほぼ昨年通りの152億円8400億円とか。迷走も甚だしい。精査を求む。
Posted by やんばちゃん at 22:42│Comments(0)
│八ッ場だより