2010年12月10日

山の向こうはわが八ッ場

山の向こうはわが八ッ場

 今朝は霜で真っ白。
 いよいよ、ようやく冬本番の山なみとなりました。
 くっきりとその容姿を際立たせ始めた、自宅裏手に拡がる、榛名山のほぼ全景です。
 中央やや右手奥の、富士山型の山が、榛名富士。榛名湖の真ん中にそびえています。
 そして、山を越えると吾妻郡。
 この裏手に、わが八ッ場はあります。昨日の初霜に「雪、降っている?」と電話しましたところ、地面は凍っているけれど、雪はまだとのことでした。
 左の離れた位置に、すでに全身真っ白の浅間山が屹立しています。
 
 早朝の犬の散歩の折に連山を仰いでは、現地の皆さんのことを思っています。
 そして、昨年の今頃は、突如、もたらされた中止の報(現地事情に精通しないままの勇み足によって、失敗に終わりはしたものの)に、心はやらせ燃えるまなざしで、この山なみのむこう、左手奥につらなる八ッ場の地を眺めやっていたものです。
 その時の思いが、新版の拙著の「新版刊行にあたって」の冒頭です。
 昨年の11月、山村暮鳥の文学研修で、相馬市の関係者のみなさんにお世話になってかえってきた翌早朝、おりしも八ッ場の方角、北西の方角から吹き付けてきた耳をなぶる冷たい風にみじろぎしつつ、草稿の書き出しとして、「あ、これで書ける!」とそのまま記したものでした。あの時の風の感触は今も耳朶に残っています。
 その日の夜までに入稿しなければならず、切羽づまっていたので。より鮮明に記憶しているのです。文章というものは書き出し、もしくは題がきまると、ぶれずにかけるものです。 
 
 ここの処、あちら(現地)から持ってきて貰ったりして用事がことたりているので、12月になってまだ一度も訪れず、しばらくご無沙汰気味の八ッ場の地です。
 毎朝、そして、今朝もこの方角をみやりつつ、まさしく、“わが思うヒトはありやなしや”の面持ちです。


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Posted by やんばちゃん at 23:50│Comments(0)八ッ場だより
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