2010年04月23日

どうなってるの、国交省さん

 下記の記事をご覧ください。
 中止宣言以来、既に7カ月間も経つ本年4月20日今日現在、1都5県知事は「凍結されているダム本体工事の着工を求める」文書を提出するに至っているわけなのである。
  これは国交省が「過去の負担金の全額返還」という画期的な方針を打ち出しておきながら、逆に3月中旬に受益県であった下流都県に2009年度分の負担金請求をしてしまっていたというお粗末さなのだから、ダム推進派の動きもムリからぬ要望となってしまう。
 いかに前政権のしりぬぐいに錯綜としているとはいえ、一貫性のない、現政権の迷走状態にも困惑もの。
 そんな、中央政界の動きに振り回されながら、水没地では営々と日々の生活は営まれ、自然界もまた健気にも季節の彩りを伝えてくれる。それゆえに今年限りの景観かとも思うといじらしくてならなくなってしまう。
 
 中止なら工事もストップ。必要なもののみの精査が当然行われるものと思ったが、予算がついた以上、そうではなくなってしまった。ここは大丈夫と安心していた場所にまで、計画通りの大規模工事の手が伸びている。
  いったい、どうなっているの。政治のエキスパートがこんな整合性のないことしでかして、まったく、もう!
  …… しかし、この請求をだすように指示した“人物”は、頭の良いというか、相当に政治的なキャラクターだ。
どうなってるの、国交省さん
 こんな時には、何の脈絡もないが、いかがだろうが、こんな写真は。

① 【2010年04月21日(水) 朝日新聞群馬版】 http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000581004210001
   負担金請求受け ダム着工を要請
 八ツ場ダム(群馬県長野原町)の受益者となる東京、埼玉、千葉、茨城、栃木、群馬の6都県知事は20日、国土交通省から2009年度分のダム建設負担金の請求があったことを受け、凍結されている八ツ場ダムの本体工事に速やかに着手するよう、前原誠司国交相に文書で申し入れた。
 申入書によると、国交省は6都県に対し、治水分の直轄事業負担金を3月17~24日に請求。栃木県を除く5都県には、利水者負担金の支払いを3月17日付で求めてきた。
 6都県は、請求はいずれも「八ツ場ダム建設による受益の発生が前提」とし、「河川法や特定多目的ダム法に基づき費用負担を求めたということは、国が法に基づき八ツ場ダムを建設することを意味する」と主張している。
 群馬県によると、県の09年度分の負担金は治水分が約7億4千万円、利水分が約2億円で、すべて請求通り支払ったという。

②【2010年04月22日(木) 朝日新聞群馬版】 http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000581004220001
  「負担金支払いはダム完成が前提」
 大沢正明知事は21日の定例記者会見で、国土交通省から3月に請求があった八ツ場ダム(長野原町)の建設負担金について、「(2009年度分について)ダム完成を前提に支払いに応じた。県としても積極的にダムの建設推進を国に働きかけていきたい」と述べた。
 負担金を請求された群馬など6都県知事は20日、国交相に文書で同ダムの本体工事の速やかな再開を申し入れた。「費用負担を求めたということは、国が(特定多目的ダム法などの)法に基づき八ツ場ダムを建設することを意味する」などと主張している。

 ③ 【2010年04月21日(水) 産経新聞群馬版】http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/gunma/100421/gnm1004210215000-n1.htm
1都5県の知事、八ツ場ダム本体工事着工を申し入れ

 政府が建設中止を表明している八ツ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)問題で、国から新たに建設負担金の請求を受けたとして、群馬など1都5県は20日、改めて本体工事の建設着手を求める申し入れ書を国土交通省関東地方整備局に提出した。
 申し入れ書は6知事の連名で、前原誠司国交相あてに出された。県特定ダム対策課などによると、6都県は平成27年年度までにダム本体を完成させるとする「八ツ場ダムの建設に関する基本計画」や河川法などに基づき、毎年建設負担金を支出している。
 申し入れ書では、国交省が3月下旬、平成21年度分として各都県に負担金を請求したことを指摘。「法に基づき費用負担を求めたということは、法に基づきダムを建設することを意味する。速やかに本体工事に着手すべきだ」としている。


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Posted by やんばちゃん at 21:15│Comments(0)八ッ場だより
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