2012年01月27日

1/26 前田大臣の“情けない”国会答弁

1/26 前田大臣の“情けない”国会答弁

【打越沢上に広がる打越代替地の法面】

 写真は、地滑りなどの危険性が指摘されているのに、御用商人ならぬ御用学者の言うことを鵜呑みして、「続行」となった八ッ場ダム建設で、川原湯温泉街が移りすむ打越代替地。雪がふると、法面の勾配も一目瞭然になりますね。

 ところで、その決定をした前田健志国土交通大臣が、昨日の第180回国会で、答弁していました。たまたま国会中継をみていたので、ネットでお知らせ。録音下次第です。で、またまた時間に追われているのにテープ起こしして。またまたネット上に。
 翌日にならないとアップにならないし、議事録はたぶん、スピードアップになっているでしょうが数日間かかります。ちなみにかつてゴルバチョフが訪日した頃の約40日間、衆議院内の一室で、記事録収集作業のアルバイトをしたことがありまし た。それは豪華な調度品の部屋でした。
 そして、その頃、異彩を放った発言を繰り出していて、 当方が切り抜き、期待してきた若手議員さんたち、例えば仙石由人さん等のほとんどが、今や民主党幹部になられましたけれど……

 
 しかしです。
 以下は、ネット上の前文と、変節も甚だしい前田大臣の答弁です。
 表題の“情けない” 未だ京大時代の同級生で、未だ気概をもって河川工学の分野で社会貢献なされている今本博健さんの当方のメールをご覧になられての昨晩の感想です。今朝の「朝ズバ!」のスーパー堤防の特集番組にも、本ものの学識者として出演していられました。ご覧になられましたでしょうか?
 私たち国民が最もしりたかったのは、利根川変遷史などよりも、最初の頃に再三、口にされてきた「震災後の総合的な国土の保全対策」の中で、「八ッ場ダムは本当に必要不可欠なのか」であり、まじかには代替地が本当に安全なのかだったかのはずです。
 官僚作成の「八ッ場ダムは治水対策としての即効性をもっておりまして、あと本体を造れば、七年くらいで大きな洪水調節効果」などの棒読みはいりません。でも、先の寺田寅彦~徳川家康の辺り、特に建設省時代の任地、渡良瀬川のくだりは、原稿に眼を落とさずご自分の知識と言葉でしたね。つまり、若い日の知識だけで、八ッ場ダムの最新分析は頭にないということになるでしょう。

 本当に、与野党ともに、お粗末。けさのテレビでの発言ならずとも「一回の国会開催に一億円もかかるこんな国会審議なんて要らない」と思えてきますよね。



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 先に取り急ぎ、お知らせしましたように、
 本日の国会、衆院本会議場での各会派による「代表質問」中、細田博之議員(自民・無所属の会)の八ッ場ダムへの質問を受け、前田国交相が、下記のように答弁していました。
 認識のズレも甚だしい、お粗末な内容の官僚作文の読み上げ、のようでした。
 ヤジは少なからずありましたが、野党筋なのかどこなのか画面かららは定かにはわからず、全体にそれほど高くはなりませんでした。終了後、画面右手の野党席からのまばらな拍手に混じって、民主党席(画面左手)の左端の二列目、最も右端の男性議員だけが大きな拍手をしているのが、何とも目立ちました。
 それにしても、前田大臣が「先生」呼ばりをした「畑村洋太郎」って、原発関連御用学者リストにはいっている人物なんですね。
 前田大臣って本当に御用学者さんがお好きなようで……

 記事録も依頼しましたが、冒頭と八ッ場に関する部分をテープ起こしをしてみました。不明箇所には(?)あり。


【前田国交相答弁】..............
 細田議員にお応えいたします。
 国土建設についてお尋ねがありました。
 昨年は東日本大震災など自然災害が多発し、国民の安全安心を守るという社会資本整備の最も重要な使命を再認識したところでございます。
 持続可能で活力ある国土地域づくりを進めるため、人の命が第一、災害に上限はないとの社会資本整備審議会がだしていただいた3・11東日本震災の安定の考え方にたって、ハードとソフトの施策を組あわせながら、真に必要な社会資本整備を着実に推進していくことが必要であると考えております。
 
 八ッ場ダムについてのお尋ねがありました。
 八ッ場ダムについては、検証のプロセスにそって、4代の大臣のもとで、予断をもたずに検証を行ってまいりました。<※低いヤジ起きる>昨年12月2日、検証の最終プロセスである「有識者委員会」において、「八ッ場ダム事業継続は妥当」との確認を受けたことを前提にして、担当大臣として熟慮を重ねた結果、事業の継続との判断をいたしました。<※ヤジ続く>
 大規模災害に関する各分野の専門家の視点や、情報等も整理をさせて戴き、参考にさせて戴きました。
 一理(?)、申し上げると、例えば、「災害は忘れた頃にやってくる」。これは有名な寺田寅彦の言葉でございますが、「災害は三年経つと個人の記憶から薄れる。60年経つと地域が忘れる。300年経つと誰も言わなくなる」。 これは畑村洋太郎先生の言葉でございます。
 カスリーン台風で利根川が決壊して60年ちょっとになります。
 家康の利根川東遷。
 これは約300年以上前でございますが、もう誰もいわなくなっております。
 防災は国防と同じく、国家の一番重要な責任であると、こういう風に認識しておりまして、首都圏の治水安全度の確保は国家的な課題であると、基本的に認識をしております。 <ヤジ、低いけれど、やや騒然とした空気に>
 利根川の東遷。
 ようするに、もともとは利根川は東京湾に流れておりました。荒川、利根川、渡良瀬川、この三つが乱流して利根川に流れていたのを、家康入府以来、人が住めるように東へ東へとつけかえ、先人たちの努力の結果、今の利根川のマ(?)があると、
 人口資産が高度に集積した、この利根川の流域が、長い災害リスクを抱えているだけに、タイにおけるあのような結果には断じてはしてはいけないと、こう認識をしております。

 そこで、八ッ場ダムは治水対策としての即効性をもっておりまして、あと本体を造れば、七年くらいで大きな洪水調節効果を発揮することになります。
 これに変わるような代替試案というものを種々検討いたしましたが、見出せなかったということであります。
 事業継続を求める流域の一都五県の知事さん方のご意見もありました。こういったことを総合的に勘案して、責任を持つ大臣としての立場から、この選択をさせて戴いた次第であります。
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 この後「高速道路ネットワークについて」と「離島振興について」への答弁があり。



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Posted by やんばちゃん at 09:06│Comments(0)八ッ場だより
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