2016年04月18日

無惨なり、消え行く癒しの里、上湯原

続いて、上湯原です。
本当に、隠れ里のような趣きにとんだ空間でしたのに、最近、急激に開発が進み、哀しいかぎりです。
無惨なり、消え行く癒しの里、上湯原


それでも、ここはまだ、面影が残っていました。
無惨なり、消え行く癒しの里、上湯原


無惨なり、消え行く癒しの里、上湯原


 同一場所を反対側から撮ったのが、次の写真です。
 私はこの写真左手の水田の畦道に車を乗り入れて、深い側溝に脱輪。高崎市の修理屋さんに一時間半真ってきてもらったことがありました。今はその田んぼも一面の工事現場のように工事用道路となるらしい轍の跡だらけ。
無惨なり、消え行く癒しの里、上湯原


この右手の移転した家屋跡地とも思われる広い土地の切られた松に続く道との境目は、低い土手状になっていて、そこに春葉水仙がドッサリと咲き乱れてましたのに、一体には全くの影も形もなし。畑地風の空地の山際にも黄色い群落が点在していて、あの夥しい水仙群落はどこに行ったのかと思うと情けなくなりました。埋蔵文化財関係者の職員さんたちが、題字になさってくれているのならいいけれど……
無惨なり、消え行く癒しの里、上湯原


 その先は、左手に移転してもまだ壊されない家屋があります。
 また、この上湯原の区域から代替地に移転されたあるお宅では、非情にも飼い猫を置いていってしまったらしく野良猫となり、あるお宅の奥さんが口説きなからも餌を与えていられましたが、その奥さんも亡くなられ、あの野良ネコちゃんもこの冬場はどうしたのでしょうかと思い出しました。
新築の豪邸にネコをいれるのを嫌うほど、本当に贅をつくし凝った造りの豪邸揃いです。でも、そろそろ移転後、確か二年間ほどは免除されていた固定資産税が、たっぷりとかかってきて、こちらも冬の時代となりましょう。
 
 行きつく先は不動の滝。
 
無惨なり、消え行く癒しの里、上湯原


無惨なり、消え行く癒しの里、上湯原
やはり、予測通り、看板は強固になり、防犯カメラを設置の旨まで書き添えてありました。どっかのオバさん、「どこに、防犯カメラってあるのよ」とばかりに、木立の間をキョロキョロとみあげましたとさ。
 
長居は無用の駐車場をUターンし、帰り道、小道の左手は荒れ放題の茂みでしたが、このように生い茂っていた木という木を積み上げられた工事現場と化していました。
 降りて写真を採ろうとしましたら、出入り口にダンプに踏みしだかれた石混じりの固い地面に、野生の三つ葉がありました。
で、丁寧に掘り起こして持ち帰らせてもらいました。今も涸れずにいてくれ、お蔭さまで根付いてくれそうです。
無惨なり、消え行く癒しの里、上湯原



埋蔵文化財の出土品でわかるようにも、この地もまた、何百年間にも及ぶ、人々の営みがあり、集った息づかいのある土地なのです。
 水が豊富で飲水に適した不動の滝近くに上湯原の集落は、この地のシンボル的な双体神のこどく、肩も心も寄せ合って暮らしたこられたのでしょう。それをこのようにメチャメチャにして、文化の破壊、生活の破壊をしてきたのです。
 これを国家の犯罪といわずして、なんというのでしょうか?
 





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Posted by やんばちゃん at 20:31│Comments(0)八ッ場だより
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