2009年07月15日

踊らされまい! 還付金問題に

 都議選の勝利、痛快でしたね。
 民衆はいつまでも愚かではない。革命の原動力はいつの世も“民の怒り・力の結集”であることを実証してくれました。

 数日間、「メール環境」から離れている間に、7/9付(※8日深夜、0時を回って翌9日に)でアップした8日の地元紙・上毛新聞にセンセーショナルに報道された「還付金」問題について(※同日、読売新聞群馬版にもあり。翌9日には朝日が800億円報道)、公開質問書などの動きがありました。
 これは、7日開催の自民・公明の推進派県議の会合の席で、国土交通省関東地方整備局の幹部の建設負担金についての発言。ストップすれば、「法の規定で全額の1460億円の還付が必要」と語ったことに端を発しているわけです。が、

 そもそも間違えてならないのは、
一、 還付金は別問題。また、総事業費の枠にいれて語るのは、そもそも間違い
   中止になれば「総事業費は確実に減る」ということです。
二、また、負担金問題は「ストップの暁」に考えれば、良いことではないでしょうか。
   まず、ストップです。
   施策はその時々の力関係・熱のある民意で決着するものではないでしょうか。最初から法律を作って進むものでもなく、その時点の民意に基づく政治力が突き動かすものです。
 
 《総事業費4600億円》のうち、 (08年度までに支出した) 《3210億円》を引けば、確かに《1390億円》しか残らず、国側が勝手に「全額返還しなければならない」と主張する還付金の《1490億円》の方が、額が大きいのです。が、明らかにこの幹部発言は混乱しています。それを得意げに大本営発表する推進議連。報道するマスコミもまた迷走状態です。ですので、思わず私は前回「焦ってませんか、自民党さん」と揶揄してしまった次第なのです。
 しかも、
① 進捗率から考えても、完成時までに残金の1390億円だけで完成できるはずもありません(できるなら、公言通り、やってみてほしいものです)。

 以下、三点は我流のいささか極論じみた私見ですが、
② 次に、4600億円→8800億円にも達する想定金額を私たちは試算してます(※ここには水特法・基金事業並びに起債の 利息など含む)。私も拙著の巻末に値上げ後の試算表を添付しましたが、これなどは関東地方整備局の職員から計算方法を懇切に教えてもらいながら行ったものでした。
  (絶対にダムを完成させたくはないけれど、仮に完成した場合)、私たちの試算通りで考えてみると、今、3210億円の段階  で ストップすれば、単純計算でなんと3分の1の費用で、ピリオドを打てるのです。
③ しかも、一都五県の首長にとっては、裁判に勝利して、首長自身のポケットマネーで多額の賠償金を払わなくても済みまし  た。そこへもしかしたら国からなんと予期せぬ負担金返還がもたらされるのですから?、ダム中止に異論はないのでは?
  ムダさ加減を最も熟知しているのは、行政職。 保守政権の「鉄の結束」から離脱できない締め付けに縛られているだけだと  思えます。
④ とはいっても、1460億円でも800億円でも、私たちの血税の公金には間違いなく、おろそかにはできません。
  ただし考えれば、私たちの知らない処で腹だたしいほどの巨額のムダな投資が行われているのです。
  八ッ場ダム事業の愚策がひろまって「無意味な公共事業」の宣伝費と考えれば、今後の世相への啓発効果が大きいのでは ないでしょうか?  
   
 今般の報道には“まやかし”があり、論旨の誤りを指摘することは必要です。
 が、結論として、事業費とストップ後の還付金問題は別問題なのですから、踊らされてはなりません。 
 中止を想定し、かの党独特の筋違いの、「中止にすればもっと支出が増えるぞ~」式のおどかしキャンペーンで惑わそうとする相手の土俵にまともにのっかって深追いしすぎると、巻き込まれて「木を見て森を見ず」の構図に陥いってしまいそうで、先々妙なことになりそうな危惧があります。
 ともかく私たちは、市民運動の本道を貫き、あくまで地道に一歩づつ歩み通すまでではないでしょうか。
 
 実はかつて、ある極めて聡明な水没地の方から、「気持は分かるけれど、間違っても市民運動の皆さんは、〈「工事が遅い〉とか〈代替地を早く造れ〉とかは言わない方が良いですよ。それは天皇家が三種の神器をくれてしまうようなものと同じですから」との示唆を戴いたことがあります。

 なお、地元民は妙におちついていて、「こちら側=ダム反対派」と信頼していた○○さんにまで「民主党が勝つときまったわけじゃねぇ」と不気味な発言を繰り出されてしまいました。確かにそうです。
 しかも、数か月前の現地情報には、現地の推進派のうろたえ声に、さる筋?から「民主党は仮にやっても一期。また自民党に戻るから、ダムのことは安心しろ」の言葉もあると伝わってます。
 ① ともかく選挙は魔物。自民党群馬県連の“鬼の強さ。その団結力”はすさまじいものです。地元推進派を束ねる自民党関   係者、の落ち着きはらった見通しの裏にはどんな手段があるのか怖いです。
 ② 望み通り民主党が勝っても、「連立政権」がさやかれている昨今です。
   その場合は政治家お得意の“政治的取引”にて、もしかしたら「八ッ場中止」などのマニュフェストでさえも、吹き飛んで反故   になってしまうかもしれません。もともと民主党の半数は保守系。
                                               以上

 ..........................................................
 
 さて、一連の「負担金増」問題の余波の動きを、9日以降の県内報道面から整理しますと、
 ①【2009年7月10日(金) 上毛新聞一面下段】
   http://www.jomo-news.co.jp/news/a/10/news03.htm
   八ッ場ダム 国交省に公開質問書   反対派 中止時の負担金還付で
   【2009年7月10日(金) 読売新聞群馬版】
   八ッ場反対派が 国に公開質問書   建設中止の費用巡り
   【2009年7月11日(土) 朝日新聞群馬版】
    http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000580907110001
   国交省に質問書  八ッ場ダム中止「800億円負担増」で県議の会

② 【2009年7月11日(土) 上毛新聞一面 2面にも関連記事】
    鳩山氏「八ッ場は中止」 会見で明言  衆院選の争点に  

 これらを受けて、以下に転載する、都議選の民主党躍進の翌朝の上毛新聞には、8日の記事とほぼ同一内容を一面トップの扱いでまたも掲載。くどいまでに大きな記事がかえって、前述の私見を裏付けて違和感を感じさせませんか。

/////////////////////////////////////////
【2009年7月13日(月) 上毛新聞一面トップ カラー写真 図表付き】
  国交省 自民:中止で還付、支出増 
  反対派 民主:拡大解釈、必要なし
「八ッ場」負担 1460億円争点に   《選択》 迫る衆院選’09 

 【写真キャプション】ー水没住民が移転予定の川原畑地区代替地。急ピッチで工事
              進む。奥の対岸に見えるのが川原湯地区代替地
【図表】
 八ッ場ダム建設事業費のイメージ図
  ....................................................
                   ーー《総事業費4600億円》ーーー
            (08年度までに支出した)        / (08年以降に支出予定)
               3210億円             /    1390億円
...................................................
  治水面   (国費と群馬など1都5県の直轄負担金)  / (生活再建関連)
  54、6%        1750億円             /   770億円
  ................................./ (ダム本体工事関連) 
  利水面   (利水者が負担する。群馬・東京・埼玉等) /    620億円
  45、4%       1460億円(※国の負担金含む) /   ※ともに概算額 
................................................... 
  
 国が長野原町で進める八ッ場ダム建設事業の是非が、事業を推進している自民党、中止を主張する民主党などの間で次期衆院選の争点となることが確実となる中、中止した場合の支出の問題がにわかにクローズアップされている。国土交通省関東
地方整備局の幹部は自民・公明の推進派県議の会合で、本県などが支払った建設負担金について「法の規定で1460億円の還付が必要」との見解を示し、中止した場合、継続する以上の支出を伴う可能性を指摘。これに対し、県内のダム反対派や民
主党関係者らは「法の拡大解釈。還付の必要性はない」と反論する。

  「政権選択」の行方 本体着工を左右も
 同事業は事業費4600億円のうち3210億円を水没地域の代替地や道路整備などで昨年度までに支出済み。このうち同ダムの利水面の利用予定者(利水者)である群馬、茨城、千葉、埼玉、東京の5都県などが、ダム利用を前提に1460億円を
支払ってきた。

    国交省が見解
 同ダム建設は特定多目的ダム法に基づく事業。同法12条は利水者のダム使用権設定の申請が「却下され、または取り下げられた時」に納付済みの負担金を還付するように定めている。
 同整備局河川計画課によると、国の政策判断などでダム建設事業を中止する場合は「やむを得ず利用予定者の申請を却下」という形で12条に該当する。さらに同法施行令14条の規定により、還付額は「利用予定者の撤退による事業縮小、中止以
外は納付済みの全額」になるという。
 この法解釈を背景に、同整備局の金尾健司河川部長が7日、県庁で開かれた推進派県議の会議で「利水者がダムに賛成した状況での中止だと、一般論としては1460億円の還付が必要」と説明。地元の生活再建事業費として想定する770億円も加えると、このまま事業を継続した場合の1390億円を上回るとの見解を示した。

     国民の意思を
 これに対し、反対派の市民グループ「八ッ場あしたの会」などは同法が「ダム使用権設定を希望する自治体が多かった時期につくられた」などを理由に、同法12条の”却下”は「ダム使用権設定者が多すぎる場合に申請を退けるケース」と主張。「事業者(国)の判断のみで中止する場合は同法で想定されておらず、”却下”とは別のケースだ。法律を拡大解釈している」と真っ向から否定する。
 次期衆院選の県版マニフェストで同ダム中止を掲げる民主党県衆院選対策本部も同じ理由で国交省の金尾部長の見解を否定した。「ダムに反対すると、推進派から必ず出てくる財源比較論だ。巻き込まれるとダムの必要性という問題の本質が見えなくなる。選挙で国民の意思として中止を決めてもらう」(中島政希群馬4区総支部代表)と強調する。

    県版公約明記
  水資源機構が片品村で進めていた戸倉ダム建設事業。2003年度の中止時、八ッ場ダム同様にダム本体には着工しておらず、道路の付け替え工事などを進めていた。総事業費1230億円のうち334億円が投入されていた。
 八ッ場ダムと違い水資源機構法に基づく事業だが、支出済みの334億円のうち埼玉県、東京都など利水者の利水負担分111億円は、そのまま各利水者が負担した。 ただ、戸倉ダムの場合は利水者が自ら撤退を決めた場合なので、金尾部長が
仮定した「利水者がダムに賛成した状況」とは異なるとみられる。
 衆院議員の任期満了まで2ヶ月を切り、自民党県連は同事業促進を県版マニフェストに盛り込むことを検討。民主党は県版マニフェストに加え、鳩山由紀夫代表が政権獲得後の八ッ場ダム建設事業中止を明言するなど同ダムをめぐる姿勢は一層、明確化してきた。
 次期衆院選は同ダム本体着工前の最後の国政選挙。結果次第では中止の可能性もあるだけに、選挙戦に向けて負担金をめぐる議論がさらに活発化しそうだ。 (報道部 西山健太郎)





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Posted by やんばちゃん at 13:58│Comments(0)紹介
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