2014年03月01日
勝ったぞ! 路木ダム その①
羊角湾(真珠の養殖場 ※路木ダムの皆さんは真珠の廉価販売などで裁判費用の念出を図られてました)
「正義は勝つ!! 理不尽なことには異議を唱え続けることだ」の意を強くしました。
当会の署名、並びに路木ダムにもお力添えくだされました皆様方、本当にありがとうございました。
お礼とご報告に変えまして、まずは「天草・路木ダムの再検証を求める全国連絡会」代表の笠原洋子さんが、水源連におくったメールを転載させて戴きます。
また、昨晩、「おめでとう」とエールを送りましたところ、声明文送信の前の忙しい中、「勝訴判決にバタバタです!とりあえずお知らせします」と丁寧にも返信メールをくだされ、ズラリと12もの報道記事を送ってくださいましたので、こちらも(かなり長いので、別掲にします)
2014年3月1日
水源連のみなさま
天草・路木ダムの再検証を求める全国連絡会
代表 笠井 洋子
ご支援ありがとうございました。
天草・路木ダム裁判「実質勝訴!」
2月28日、熊本地裁は、熊本県営天草・路木ダムの建設計画に「違法」の判決を下しました。
この裁判は、蒲島郁夫知事に事業費の返還と、今後の支出を差し止めるよう求めた「路木ダム違法支出賠償請求住民訴訟」です。
判決内容は、ダム建設計画は著しく妥当性を欠き、県知事の裁量権を逸脱、濫用したもので違法」「事実的基礎に欠け合理性の欠如が明らか」と厳しく指摘。判決確定後は建設事業の新たな公金支出や契約締結の差し止めを命じました。
過去に下流域で家屋の浸水被害はなく、洪水調整施設として建設する必要はない。社会通念に照らして妥当性を欠き、知事の裁量権を逸脱した」と指摘し、過去の被害を考慮せずに作成した計画は河川法に違反するとしました。
しかし、知事に対しては「違法性を認識するのは極めて困難で、故意または過失があったとは認められない」と判断し、公金約20億円返却請求は棄却しました。ダムの「利水」計画についは適法としました。
これらに対して私たちは大きな不満がありますが、違法なダム建設と認められた判決でり「実質的な勝訴」ととりあえず喜んでいます。
これを受け、今後控訴すべきかなど具体的な問題がありますが、とりあえず県・市への交渉・市民集会など緊急にすべき課題があります。
まず、水源連の全国の仲間の皆様に、裁判判決に向けた「公正判決を求める署名」を短い時間ながらご協力を得て、3683筆も提出する事が出来ました。これも判決に、大きな力になったと確信しています。
今後まだまだ課題も多く、皆さまのお力をお借りする事になりますが、まずはお礼を申し上げます。ありがとうございました。
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次頁に声明文を送ります
2014年2月28日
声 明
路木ダム違法支出賠償請求住民訴訟原告団
同弁護団
本日、熊本地方裁判所民事3部(片山 昭人裁判長)は、私たちが、不要かつ費用対効果が1を下回るとして、知事が路木ダムに支出した金額の損害賠償を県に支払うよう求めた住民訴訟について、私たちの主張を一部認めて路木ダム建設の治水に関する違法性を認めたが、県知事個人の賠償責任については、故意過失否定して認めませんでした。
判定確定後の支出については差し止めを認めました。
路木ダムは、路木川の氾濫によって路木集落が浸水被害を蒙ったことを最大の根拠に計画されたものですが、審理の結果、昭和57年の路木集落の浸水は、発生しなかった事から、県知事の裁量権の範囲を逸脱または濫用したものとされました。
そして、「洪水調整施設として、路木ダムを建設する必要性は認められない」とまで判決は述べています。
また、仮に、川が氾濫し路木集落が浸水したとしても、ダムの費用対効果は1以上にならない事が判決でも確認され「路木ダム建設の治水事業としての経済性及び必要性が欠ける事になり本件整備計画の内容についても社会通念に照らし著しく妥当性を欠く」とまで判決で述べられています。
このように、必要性の無いダムを作り、貴重な自然を破壊した熊本県、天草市の責任は重大です。ダムは私たちの指摘や反対を押し切って工事を強行し、工事はほぼ完成してしまっていますが、これ以上の支出は許されません。
今後は、この判決を踏まえて、今後、公共工事については、その必要性を十分に吟味したうえで、環境にも十分配慮した行政が行われるよう強く求めるものです。
以上